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SAGAアリーナは日本最先端のバリアフリー整備 担当者の情熱がすごかった!

2023年09月06日 バリアフリー

ホールの様子

佐賀県に今年5月にオープンしたSAGAアリーナを、8月下旬に見学させていただきました。来年の国体に向けて新築されたスタジアムで、メインアリーナはバレーボール、バスケットボールコンサート等に使え、約8400席(車イス席100席)もある大きなスタジアムでます。

今回、担当者の方々にご説明いただきながら見学させていただきました。素晴らしいのは、国基準を上回ったバリアフリー整備に取り組まれ、様々な客席やバックヤードに車いすユーザーも利用できるように整備されているところです。担当者の情熱もすごかったです。

SAGAアリーナの外観1
SAGAアリーナの設計は国立競技場を担当した梓設計です。

SAGAアリーナの外観2 照明塔
この巨大な照明塔は、高さ約40メートルの「サンライズタワー」です。佐賀県出身のアーティスト・ミヤザキケンスケさんが櫓を組んで直接絵を描いたそうです(高いからコワそ~)。

ホールの様子1 ホールの様子2
ホールは、黒で統一され、落ち着いた(カッコいい)雰囲気です。

車いす席1 車いす席2
車いす席は約100席あるそうです。フィールドを囲んでぐるっと配置されています。前の手すりの高さは80cm程度、さらにテーブルがあって非常に使いやすそうです。

車いす席3
写真中央にあるのが車いす席です。1ヵ所に5-6人座れそうなユニットが3つ見えます。

電源
車いす席の下には、電源コンセントがちゃんとあります。

個室1 個室2

個室3 個室4
様々な形態の客席が用意されていて、パーティなどにも使える個室や、VIPルームが複数ありました。部屋ごとに内装も個性があって楽しいのですが、素晴らしいのはどの部屋も車イスで入れるようになっているのです。

このエリアにはバリアフリートイレもちゃんとあります。

個室5
(写真左のスペース)ここは個室の中にある客席です。観戦したい人は、個室前の客席スペースに出てそこからも観戦することが出来るのですが、ここにも車イスのスペースがちゃんと設けられていました。どこに行っても誰もが楽しめるように考えられているのが素晴らしいですね。

バックヤードシャワー室
選手や出演者の控室も沢山あるのですが、そこも車イスで入れます。バリアフリートイレもあるし、選手の控室には車イスで使えるシャワー室もありました。観客だけでなく出演者・選手にも障害者はいるということを明確に考えた設計です。

サイン
案内サインは個性的なドット柄で、遠方からも見やすいように大きめに表示されていました。

SAGAアリーナは、数年前に国交省の検討会で佐賀県の方が発表されており、一度見に行ってみたいとずっと思っていました。

現在、国レベルでは劇場やスタジアムの車いす用席の義務基準はありません。極端に言えば車いす席を作らなくても違法にはならないのです。

しかし、SAGAアリーナは、東京オリパラの施設整備のガイドライン「Tokyo2020アクセシビリティ・ガイドライン」と有明アリーナを参考に整備されたそうです。

なぜこんな素晴らしいバリアフリー整備にしたのですか?とお聞きすると、「誰もが楽しめるスタジアムをつくることを目標にした」とおっしゃっていました。

役所の担当はたいてい2-3年で異動ですが、このSAGAアリーナには計画段階から完成まで7年間ずっと異動せずに担当されている方が複数いらっしゃるそうです。設備の意図も気持ちを込めてお話しくださる、情熱あふれる方でした。

メインアリーナだけでなく、併設されているサブアリーナ、水泳場、陸上競技場も同じく素晴らしい整備でした。担当者の情熱がこのような整備を実現したんだなと思いました。現在、日本最先端のバリアフリー整備です。障害者も一緒に楽しめますよ。ぜひ、みなさん行ってみてください。

▽SAGAアリーナのウェブサイト

報告:佐藤 聡(事務局長)


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