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バリアフリー

誰もが使える公共交通機関・誰もが住みよい社会を目指して

赤羽国土交通大臣の視察に同行 DPI 日本会議は、1986年の発足時から「誰もが使える公共交通機関」「誰もが住みよい社会」を目指して、「バリアフリー部会」を設けて活動を展開してきました。

障害者にとって移動の権利の確保は、社会参画に欠かせない重要課題です。30年前に比べると公共交通機関や建物でのバリアフリー整備は進展しましたが、いまだに乗車拒否や利用制限を受けるなど、問題も山積しています。

長年の障害者運動の成果で、駅にエレベーターやスロープが整備されることは今では当たり前になりました。その結果、車いすの障害者だけではなく、高齢者、ベビーカー、スーツケースを持って移動する人など、多くの人にとって移動の利便性が格段に向上しました。障害者が住みよい社会は「誰もが住みよい社会」なのです。

バリアフリー部会では、2030年までのビジョンを策定しました。このビジョンの実現を目指し、これからも積極的な運動を展開します。

DPIバリアフリー部会ビジョン

「障害者の移動の権利と情報コミュニケーションの保障を実現し、分け隔てなく移動・利用でき、店舗や建物に入れ、文化芸術スポーツも楽しめる社会を創る」

2030 年までに実現したいビジョン

① 障害者の移動の権利と環境整備の推進を法制度に確立する。
② 建物のバリアフリー整備を義務化し、誰もが利用できるバリアフリー整備を推進する。
③ 全ての公共交通機関を、誰もが、快適に利用できるバリアフリー整備を実現する。
④ 誰一人取り残されないよう、情報コミュニケーション保障に関する環境整備を推進する

ビジョンの詳細はこちら

世界に誇れるレガシーを!~東京2020オリンピック・パラリンピックを契機としたバリアフリーの取組~

完成した新国立競技場で記念撮影

東京2020年オリンピック・パラリンピックを契機として、世界基準のバリアフリー整備を目指して、2014年から「DPIオリパラプロジェクト」を立ち上げて取り組んで参りました。

数年前まで日本のバリアフリー整備基準は世界に大きく遅れておりました。世界のバリアフリー整備基準である「IPCアクセシビリティ・ガイド」を東京大会の施設整備基準である「Tokyo2020アクセシビリティ・ガイドライン」に反映させ、世界基準の大会会場の整備や、さらなる交通機関のバリアフリー整備の推進などに取り組みました。

とりわけ、新国立競技場の建設には、計画段階から働きかけを行い、多様な当事者を構成員としたユニバーサルデザインワークショップ(UD/WS)に参加し、我が国初の世界基準を満たしたスタジアムを実現しました。

要望書を渡すときの様子

どのような整備をしてほしいのかという具体的な提言書を作成し、国、国会議員、関係機関に働きかけを続けたことで、大きな成果を上げることが出来ました。

この成果を東京大会で終わらせるのではなく、Tokyo2020アクセシビリティ・ガイドラインという世界基準のバリアフリー整備ガイドラインを全国に広め、次の時代につなげて行きます。

■2020オリパラに向けた提言資料(DPI 日本会議バリアフリー部会作成)

バリアフリー法の改正と各種基準の見直し

要望の様子

DPIでは1980年代から交通アクセス行動を毎年実施し、バリアフリー法の策定を求めてきましたが、その成果もあり、2000年に交通バリアフリー法が制定され、ここから日本のバリアフリー整備が進みました。

2006年にはハートビル法と統合されてバリアフリー法となり、建物も含めた整備基準が策定されました。しかし、その後、長年法改正は行われず、都市部の鉄道やバスのバリアフリー整備は進みましたが、地方や建物の整備が進まないという状況が続いてきました。

検討会の様子

東京オリンピック・パラリンピックを契機としたバリアフリー整備の働きかけによって、2018年と2020年にバリアフリー法の改正が実現しました。法改正とともに各種基準の見直しも行われ、新幹線のバリアフリー対策、ホームの段差と隙間の解消、小規模店舗のバリアフリーガイドラインの策定など、これまで全く動かなかった課題の改善等大きな成果をあげております。

真にユニバーサルな社会を目指し、障害者権利条約が求めるアクセシビリティの整備を目指し、これからも法改正や各種基準の見直し・創設に取り組んで参ります。

▽国土交通省 バリアフリー・ユニバーサルデザイン(障害関連の施策・データはここにまとまっています)

バリアフリーリーダーの養成

リーダー養成研修の様子

2016年4月施行された障害者差別解消法によって、行政等に対する差別的取扱や合理的配慮の不提供は禁止となりましたが、当初は、事業者の合理的配慮は努力義務でした。2021年6月に差別解消法は改正され、民間事業者の合理的配慮が義務となりました(2024年4月1日から施行されます)。

また、バリアフリー法以降、駅舎のエレベーターや低床バスの導入等は一定進みましたが、障害者が他の者と平等に利用できているとはまだまだ言い難い環境です。

障害者の社会における生きづらさを改善させていくには、障害者が自らの言葉で、あらゆる場で積極的に発言する必要があります。

「バリアフリー障害当事者リーダー養成研修」は、行政・事業者・運動の先輩・地域で活動している仲間など、多様な講師の方々から学び、参加者同士のディスカッションを通じて、地域で発言する障害者の養成を目的に実施しています。

写真:2017年度のバリアフリー障害当事者リーダー養成研修の様子(報告はこちらから)

オンラインミニ講座「2020年バリアフリー法改正」

2020年になされたバリアフリー法改正についてオンラインミニ講座で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。講師はDPI事務局長の佐藤です(手話・字幕あり)。

オンラインミニ講座「新幹線のバリアフリー対策」

新幹線に特化して解説するバリアフリー対策のオンラインミニ講座です。より使い心地のいい、バリアフリーな乗車空間を実現するために行った運動、諸外国の動向などについて知ることができます。ぜひご覧ください。

オンラインミニ講座「今こそ進めよう!学校バリアフリー」

2020年のバリアフリー法改正で書き込まれた「学校のバリアフリー」について、DPI副議長の尾上が解説するオンラインミニ講座です。ぜひご覧ください。

オンラインミニ講座「新国立競技場~日本初の世界基準のバリアフリー整備~」

2019年秋に新国立競技場が完成しました。これはバリアフリーの世界基準(IPCアクセシビリティーガイド)を満たし、多様な障害者の声を意見反映させた日本初のスタジアムです。DPI事務局長の佐藤聡が講師です。ぜひご覧ください。

■バリアフリー基本からの勉強会 講義動画(youtube)
第2回バリアフリー法を知ろう (2017年7月5日 講師:今西正義(DPIバリアフリー担当役員))

提言一覧

2020オリパラに向けた提言資料(DPI 日本会議バリアフリー部会作成)
第一次意見(競技施設のユニバーサルデザインに関する提言、PDF)
第二次意見(アクセスに関する提言、PDF)
第三次意見(宿泊・標識・接遇等に関する提言、PDF)

今年度の活動方針

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2024年12月04日

12/1から両毛線(高崎〜小山駅間)でも乗務員によるスロープ介助スタート!

- 12月1日からJR東日本の両毛線で乗務員による携帯スロープを利用した条項介助が始まることになりました(一部対応不可の駅もあります)。 ▼JR東日本ニュース 乗務員が車いすをご利用のお客さまの乗降のお手伝いを実施します(P... 続きを読む
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結果 2024年11月08日

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- 10月25日(金)に実施したUDタクシー乗車運動にご協力いただき誠にありがとうございました。お陰様で全国21都道府県で延べ108回の乗車のデータを集めることができました。 昨年の調査に比べて、乗車拒否は31%と少し減少し... 続きを読む
REPORT 2024年11月06日

2024年のバリアフリーの動き 〜国交省等の主なバリアフリー関係の検討会をまとめて報告します〜

- 東京2020オリパラを契機として、国交省では多くの検討会が開かれるようになりました。障害当事者参画の重要性が認識され、ほとんどの検討会で多様な障害者団体が構成員となっています。 本年度も多くの検討会が開かれておりますが、... 続きを読む

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