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第2回新幹線のバリアフリー ソフト・ハード対策検討WG報告

2020年02月12日 バリアフリー

2月7日、第2回新幹線のバリアフリー ソフト・ハード対策検討ワーキンググループ(以下WG)が開催されました。このWGは「世界最高水準のバリアフリー環境を有する高速鉄道を実現する」ことも目指し、新幹線を運行しているJR5社、国土交通省、障害者団体(日身連、DPI、全脊連、JIL)で構成されています。

 

⇒第一回検討会の様子はこちら

国土交通省より冒頭の挨拶

障害者団体の向かい側にJR各社の担当者が並んで座っている。

今回のWGでは障害者団体から具体的な座席レイアウトの提案や予約システム、窓口対応等の要望が伝えられ、JR各社との議論が行われました。

▽DPI日本会議からの要望「車イス席の配置、予約と発券について(DPI日本会議)」(PDF形式)

佐藤事務局長からは、この検討会では短期的課題として、①車いすスペースの増設、②インターネットでの車いす用席の予約販売、③すべてのみどりの窓口での迅速な予約・発券を実現してほしい、長期的課題としては、④この検討会で決めたことを移動等円滑化基準・ガイドラインへの反映、⑤新型車両の開発には多様な障害者からの意見反映の仕組みを作る、こともぜひ実現してほしいと要請がありました。

現在、車いすスペースの数についての国際的な基準はありませんが、スタジアムの基準を参考に総座席数の0.5%~1%程度を車いすスペースにして欲しい、既存のスペースでは電動車いすが通路にはみ出してしまったり、全長160cmを超えるストレッチャー型車いすが入れないといった課題があることから、十分な広さのスペースが必要と伝えました。

予約システムについてはMARS(JRの予約システム)に車いす用席・多目的室が含まれていることが確認されました。現在は、切符購入と駅員の配置手配をセットで行っているため、座席が空いていても駅員の手配に時間がかかり、結果的に発券に時間がかかっています。時間短縮のために、切符購入と駅員の手配を分けて迅速に発券して欲しいと要請しました。

車いすスペースの具体案については、1編成につき4~6台の車いすが乗車できる案を2パターン提案しました。事前に様々なタイプの車いすユーザーへ聞き取りを行ったところ、車いすのままで乗車したい人、車いすから座席へ乗り移りたい人、隣に同行者がいて欲しい人等様々な要望が出ていたため、11列~13列の座席を1席だけ残すスペースと、全て撤去するスペースを確保し、どんなタイプの人でも乗車可能な案を提案しました。

車いすスペースの具体案

他の障害者団体からも同様の要望が出ており、設計段階から当事者も入れた議論をさせて欲しいと伝えていました。
JR各社からは、多様な車いすのサイズを参考にしながら最善のレイアウトを検討するとともに、スピード感をもって進めて行きたい、在来線の特急車両も同じ様に改善を進めて行きたい、ガイドラインや移動等円滑化基準の見直しも検討して欲しいという意見が出ておりました。

次回は3月に開催される予定です。2月から近鉄で特急列車の車いす用席の予約が始まりましたので、実際の利用事例も集めて提案したいと考えています。

近鉄ネット予約 感想聞かせて下さい!

今回のWGでは先進事例として近畿日本鉄道が2020年2月1日からサービスを開始したWebでの車いす対応座席の販売システムが紹介されました。

このサービスは車いす対応座席を導入している①しまかぜ(大阪難波・京都・近鉄名古屋~賢島)、②ひのとり(大阪難波~近鉄名古屋)※2020年3月14日運行開始、③アーバンライナー(大阪難波~近鉄奈良・近鉄名古屋)、④伊勢志摩ライナー(大阪難波・京都・近鉄名古屋~鳥羽・賢島など)、⑤青の交響曲(大阪阿部野橋~吉野)、⑥さくらライナー(大阪阿部野橋~吉野)、⑦22000系・22600系の一部、16400系、16600系を対象に特急券を購入することが出来ます。

一般の利用者の購入を抑制するために、座席選択時に警告画面を表示させているそうです。また、駅員の介助が必要な場合は別途連絡することになっており、介助が不要な方は連絡する必要がなくそのまま乗車できます。

全国の車いすユーザーの皆様にはぜひこのシステムを使って車いす対応座席を購入して頂き、使い勝手等の感想をお聞かせ頂ければと思います。

感想メール送信先 DPI 佐藤
satoshi☆dpi-japan.org(☆を@に変えてください)

参考URL
▽近畿日本鉄道 車いす対応特急のご案内
近畿日本鉄道株式会社プレスリリース

バリアフリー部会 工藤登志子

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