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withコロナ時代のオンライン地域移行支援制度モデル構築事業 報告

2021年03月08日 地域生活

ブロック積み(イメージ図)

 日本財団からの助成による「withコロナ時代のオンライン地域移行支援制度モデル構築事業」では、協力団体である自立支援センターおおいたがオンラインツールを活用して病院から地域への移行支援に取り組んでいます。今月はその自立支援センターおおいたの押切さんから本事業の進捗状況についてご報告いただきます。

▽この事業についての詳細はこちら(DPIホームページ)


 この度、日本財団様の助成を受け、自立生活体験室を設置させていただきました。この自立生活体験室では、N病院に入院されている芦刈氏の自立生活プログラム(以下、ILP)をメインに活用していきたいと考えております。

オンラインILPとの出会い

 現在の活用紹介の前に、僕とオンラインILPの出会いについてお話しします。
本来、ILPは担当当事者と介助者、自立を目指している当事者が、対面にて自立生活に必要な知識や介助者との関わり方、介助者利用等を体験します。しかし、現在、コロナウイルスの感染拡大防止の為、対面でのILPを行う事ができません。

 芦刈氏の自立目標は2021年8月。当初は「対面が難しいなら、正直厳しいかなぁ」と思っていました。しかし、「自立はタイミングが大切。そのタイミングを逃せば永遠に自立ができない」という友人の言葉を思い出し、何か良い方法はないか考えていた中、オンラインILPの存在を知りました。考えていても先には進まない為、早速全国の仲間に声を掛けチームを結成。

 1ヶ月かけ、自立に必要な知識を芦刈氏へ伝えました。受講後芦刈氏より「実際に必要な知識や情報を知る事ができて良かった」「とても心強い」という言葉をいただき、とても嬉しかったです。

 さて活用報告ですが、部屋探しから契約、家具家電、福祉用具の準備が完了したのが2021年2月中旬。2021年2月26日に自立生活体験室を活用し、「掃除」というテーマで第一回オンラインILPを行いました。当日の内容は以下の通りです。

①プログラムの確認、介助者との顔合わせ
②部屋、掃除用具の説明
③掃除
④振り返り

オンラインで打合せの様子1 オンラインで打ち合わせの様子2

 芦刈氏は、自分自身の部屋を掃除する経験がなかった為、最初は戸惑う場面もありましたが、徐々に介助者と上手くコミュニケーションを取り、指示が出せるようになっていました。

オンラインでの打ち合わせの様子3 介助者が台所で作業する様子

 オンラインでは、対面とは違い、介助者へうまく伝えられない部分が多々あります。しかし、「今できる事」「今しかできない事」を僕達は精一杯行っていく事が大切だと思っています。それは、「自立はタイミング」だから。最後に、第一回ILPを終えた芦刈氏の感想を紹介します。

芦刈氏の感想

 掃除を体験してみて、まだ体験室も使用してないのできれいだったことと掃除道具がまだ揃ってなかったので、イメージをつかむ程度でしたが、なんとなくのイメージは分かったし、日頃から掃除をしているヘルパーさんだったので逆に掃除の仕方を教えてもらいました。

 あまり掃除経験のないヘルパーさんにはしっかりと指示を出さないとヘルパーさんが困惑すると思うので掃除方法や使用する道具や洗剤を覚えて的確に指示を出せるようにしていきたいと思いました。掃除や片付けは好きなので楽しんで掃除したいです。


 今回、日本財団様の助成を受け、体験室が設置できた事に関し本当に感謝しております。今後も、芦刈氏が8月に地域移行できるように自立生活体験室を活用し、プログラムを行っていきます。

(報告:自立支援センターおおいた 押切真人)

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