障害のある人もない人も同じように暮らせる社会へ

第1回ユニバーサル社会における「MaaS」の活用方策についての研究会

2020年07月27日 バリアフリー

 「MaaS(Mobility as a Service)」って聞いたことありますか?

 新しい移動の概念なのですが、ICT を活用して、マイカー以外のすべての交通手段による移動を1つのサービスとしてシームレスにつなぐというものです。

例えば、車いすの私はどこかへ行く時に、いくつかの鉄道会社やバス等を使って移動しています。鉄道会社ごとに切符を予約・購入したり、スロープ板を持ってきてもらえるように頼んだりしていますが、1つ1つやらないといけないので結構大変なのです。

それが、スマホのアプリ等を使って一括して各公共交通事業者に連絡し、運賃の決済もできるようになる、というものです。近い将来、MaaSの時代がやってくるのです。

 国交省もMaaSに関心を持っていて、総合政策局のモビリティサービス推進課が中心となって、7月22日に「第1回ユニバーサル社会におけるMaaSの活用方策についての研究会」が開かれました。

委員は中央大学の秋山哲男教授(座長)、筑波大学の谷口綾子教授、横浜国立大学の中村文彦副学長、計量計画研究所の牧村和彦理事の4人で、オブザーバーとして、公共交通の業界団体や事業者、障害者団体、国交省からは鉄道局、自動車局、海事局、航空局、道路局、都市局、総合政策局とほぼ全部の部署から参加していました。

 内容は、中央大学の秋山研究室が実施したMaaSの障害者ヒアリング結果の報告、ANAと京急電鉄の取り組み報告(Universal MaaS~誰もが移動をあきらめない世界へ~)、交通エコロジー・モビリティ財団から「らくらくおでかけネット」の説明、国交省から今後の検討の説明がありました。

 印象に残ったのは、秋山研究室の報告です。これまでは、「障害者の利用」は一般の人向けに計画されたものに後から「追加」するという位置づけだったが、我が国においては障害者の便益を取りこぼさないためにも計画の最初の段階から当事者の意見を取り組むことが重要(インクルーシブリサーチ)と言われていました。

新国立競技場は基本設計から多様な障害者を構成員としたユニーバーサルデザインワークショップ(UD/WS)を実施したので、誰もが利用しやすい素晴らしいスタジアムが出来ました。

これからは施設整備だけでなくシステムも計画段階から多様な障害者を含めて議論するというインクルーシブリサーチという視点は非常に重要です。

ぜひとも、この検討会もこれをベースに進めていただき、日本のMaaSのシステムづくりに、最初から障害者の利用という視点を組み込んでほしいと思いました。

研究会は今年度4回開き、来年の2-3月に方向性を取りまとめるスケジュールです。次回は9-10月を予定しています。

▽ユニバーサル社会におけるMaaSの活用方策についての研究会を始動!~バリアフリーの視点からMaaSの利便性向上を検討します~(外部リンク:国交省HP)

報告:佐藤 聡(事務局長)

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