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【UDタクシー乗車拒否を受けて】「全国一斉行動!UDタクシー乗車運動」アンケート集計結果について

2019年11月12日 バリアフリー

10月30日に実施した全国一斉UDタクシー乗車運動のアンケート集計がまとまりましたので、ご報告します。

▽アンケート調査報告はこちらからダウンロードできます。(パワーポイント)(PDF)

概要は下記の通りです。

21都道府県、延べ120名の車椅子ユーザーが各地でUDタクシー(トヨタJPNタクシー、日産NV200)に乗車。

乗車拒否等で乗れなかった事例は27%。東京は21%、それ以外の地域は29%と地方の方が拒否の比率高い。

乗車は平均11.2分降車は平均5.1分

運転手の研修は、実車で受けたことがある人は5%と高いが、実車以外が10.5%、何も受けてない人が2.6%いた。

車いすのまま乗車させた経験がない人は52%、スロープの設置方法をよく知っていた人は60%、知らなかった人は11%。

2018年にDPIが実施した前回の調査(44件)では、乗車拒否は25%で、今回は27%とあまり改善はされていませんでした。電動車いすは乗車できないという誤った運用をしている事業者も複数あり、地方ではUDタクシーを指定した配車が出来ない事例が目立ちました。

国土交通省は2018年11月に「ユニバーサルデザインタクシーによる運送の適切な実施について 」という通達を出し、車いす利用者の乗車拒否は道路運送法に違反する、UDタクシーの運転、予約、配車その他の業務に携わる者に研修を受講させること、定期的に研修を実施すること、UDタクシーを指定した予約・配車が可能となるようにサービスを充実させることを求めていますが、今回の調査結果ではいずれも十分に改善されているとは言えない状況でした。

一方で、積極的に研修を繰り返している事業者もあり、接遇が非常に良い運転手さんも多数いたことも併せてご報告したいと思います。

私は流しで5回、アプリを使って1回、合計6回乗車しましたが、最初の3台は全てスルーされることなく、1台目がとまって乗せてくれました。

5人の運転手さんは車いすの乗降方法をよく知っており、短時間でスムーズに乗車できました。これまで複数回乗車しましたが、車いす乗降の方法を知っている運転手さんは一人もいなかったですし、本年7月には上野で5台にスルーされて乗れなかったこともあり、都心部では運転手さんの接遇が改善されているのかな、という印象も受けました。

今回の調査で、一部で接遇の改善が見られる一方、いまだ不適切な運用をしている事業者も多数あり、メーカー側の改善も必要であることがわかりました。

UDタクシーが急激に普及する中、適切な運用がなされ、車いす利用者も安心して利用できるように、さらなる改善が必要です。

このアンケート集計結果を、国交省、全国ハイヤー・タクシー連合会、メーカー等にお持ちし、改善を働きたいと考えております。

ご協力いただいた全国の皆様には改めて感謝申し上げます。

▽アンケート調査報告はこちらからダウンロードできます。(パワーポイント)(PDF)

佐藤 聡(事務局長)

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