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【報告】国連障害者の権利条約推進議員連盟総会開催 政府との定期協議開催の実現へ、強力な後押し

2022年11月15日 障害者権利条約の完全実施

国連欧州本部前の壊れた椅子

11月7日(月)に国連障害者の権利条約推進議員連盟の総会が開かれました。

この議連は、国連で障害者権利条約案が議論されていた2005年に設立された超党派の議連です。条約の策定、批准、国内実施を強力に推進し、関係省庁と日本障害フォーラム(JDF)との意見交換もポイントごとに開いてくださいました。

今回は8月にジュネーブで行われた日本の第1回建設的対話について、また9月9日(金)に公表された総括所見についての報告会として、総会を開催してくださりました。JDF構成団体としてDPIからも参加させていただきました。

議事

  1. 関係省庁からの説明
  2. 参加団体・参加者からの報告
  3. 意見交換
  4. その他

出席議員

小野寺五典衆議院議員、盛山正仁衆議院議員、笹川博義衆議院議員、早稲田夕季衆議院議員、阿部知子衆議院議員、森山浩行衆議院議員、横澤高徳参議院議員、舩後靖彦参議院議員、宮本徹衆議院議員、高橋千鶴子衆議院議員

関係省庁からの説明

まず、外務省から9月9日に8月22日及び23日に行われた第1回政府報告審査を踏まえた障害者権利委員会の総括所見が公表されたことが報告されました。また総括所見のポイントとして、肯定的に評価された点と主な勧告事項について説明がありました。今後のスケジュールとして、第2回目の定期報告が2028年2月であることも報告されました。

その他、出席していた関係省庁からも勧告事項に対して「法的拘束力はないが総括所見の趣旨を踏まえて取り組んでいく」(厚労省)、成年後見制度の廃止について、本人保護の観点も踏まえながら現在包括的に検討している旨(法務省)などのコメントがありました。

舩後議員からのジュネーブ報告

また、今回ジュネーブへ対日審査の傍聴に行かれたれいわ新選組の舩後議員からの傍聴報告もありました。

人工呼吸器を使用し、医療的ケアも必要な舩後議員は、飛行機の乗り換えに様々なリスクがあることから、パリから陸路での移動となったそうです。そのほかにも飛行機内での人工呼吸器の電源確保など、ジュネーブに着くまでの移動が非常に大変だった様子がよく伝わる報告でした。

また、現地での活動としてジュネーブの公共交通機関のバリアフリーについての報告やブリーフィング、建設的対話の傍聴についてもご報告いただきました。

JDFからの報告

阿部代表から派遣団として約70名、日弁連など他団体も含めて日本からの市民社会参加が約100名にも上ったことや現地での取り組みとして、障害者権利委員へのプライベートブリーフィングや国別報告者との意見交換などを行ってきたことが報告されました。

そのうえで、総括所見の勧告事項への対応として、定期的な政府との意見交換の実施要請をしました。議員の先生方からそうした機会が必要であると後押しになるご発言をいただき、外務省としても機会を見つけて意見交換を行う旨の回答をいただきました。

また、2024年の障害者権利委員の選挙に立候補される予定の田門弁護士への選挙協力についても要請をし、外務省からは加盟国への働きかけなど最大限の努力をするとの前向きな発言をいただきました。

意見交換

意見交換では、出席された各議員の先生方からも総括所見への対応について、コメントをいただき、24条のインクルーシブ教育や精神保健福祉法などについて議論がありました。各省庁からの回答内容は建設的対話の際に示された従来の見解の範囲内にとどまるものであり、総括所見への対応について、あらためて政府との定期的な意見交換の場をもつ必要性を感じました。

報告:白井誠一朗(事務局次長)


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