障害のある人もない人も同じように暮らせる社会へ

新型コロナウイルス下での生きる権利~リスク下にある障害者たちからの緊急声明~(World Independent Living Center Networkより)

2020年04月22日 要望・声明国際協力/海外活動

佐藤聡(事務局長)が世界役員を務めているWIN(World Independent Living Center Network)から「新型コロナウイルス下での生きる権利~リスク下にある障害者たちからの緊急声明~」が出されましたので、日本語訳を掲載します。WINは自立生活センターの自立生活センターの世界ネットワークです。

▽WINの詳細はこちらからご覧ください(新しく自立生活センターの世界のネットワークが出来ました
World Independent Living Center Network(WIN)の世界役員会議)


Our Rights to Life during the Covid-19
– Emergency Statement from Persons with Disabilities at Risk-
新型コロナウイルス下での生きる権利 
~リスク下にある障害者たちからの緊急声明~

World Independent Living Center Network(WIN)

私たちは、どんなに重度な障害があっても、地域の中で自立した生活を送れるように支援する自立生活センターの世界的なNetworkである。2017年7月にアメリカのワシントンDCで開催したグローバルILサミットを契機に結成され、国境を超えて障害当事者が連帯して活動をしている。

現在、新型コロナウィルスが世界中に猛威を振るう中、障害者が障害を理由に必要な支援を受けられず、取り残された状況が起きていることに危機感を感じている。2007年に採択された障害者権利条約は、障害に基づくいかなる差別を禁止し、すべての障害者のあらゆる人権及び基本的自由を完全に実現し、促進することを求めている。また、2015年9月の国連サミットで採択された持続可能な開発目標(SDGs)では、地球上の「誰一人取り残さない(leave no one behind)」ことを誓っている。

私たちはこれらの理念を踏まえて、障害者のニーズや選択、尊厳が尊重されなければならないこと改めて世界の国々に訴える。そして、世界中の障害者が差別なく必要な支援を受けて、市民としての尊厳が守られて生活できるように、以下、各国の政府に求める。

1.障害を理由とした命の選別を許さない

すでに、いくつかの国では、障害者は救命救急、人工呼吸器等の重症患者の治療対象にならないというガイドラインを策定していたり、高齢者が装着している人工呼吸器を外して、より若く治療効果のある人に付け直すということが起きている。これは障害を理由とした命の選別である。どのような障害があっても、命の価値は同じである。障害理由とした命の選別は決して行われてはならない。

2.必要な医療を平等に提供されること

障害者が感染した場合、障害を理由として差別されることなく平等に必要な医療を受けられ、命が尊重されること。また、診察、検査、治療の過程において、PAや支援者、通訳者など、障害に応じて必要な人員を確保し、彼らの感染防止策を提供(保障)した上で、同伴も認められること。

3.必要な情報をアクセシブルな方法で提供されること

聴覚障害者、視覚障害者、盲ろう者、知的・発達障害者等が必要な情報を得られるように、アクセシブルな方法(手話、字幕、点字印刷、音声対応、わかりやすい形での情報提供)で情報提供がされるように配慮すること。

4.地域で自立した生活を継続し、感染の予防措置がとれるように、介助サービスや支援を継続して受けられるようにすること

障害者が生活するためには、介助サービス等の支援を継続して受けることが不可欠である。画一的で配慮のない外出制限を行うなどして、介助者や支援者が障害者の家にいけないこと、介助サービスの提供を打ち切ることがないように必要な措置を講ずること。さらに、障害者、介助者の感染予防のためにPPE-パーソナル・プロテクティブ・イクイップメント(マスク、アルコール、手袋など)を配給すること。

5.経済的な支援の実施・継続・拡大または新たな救済措置が貧困層の障害者にも行き届くようにすること。

障害者の8割は貧困層であり、より一層経済的なダメージを受けやすい立場にある。経済的な支援が障害者にも差別なく行き届くように必要な措置を講ずること。とりわけインターネットなどの情報へのアクセスが困難な障害者とその家族等に対し、合理的配慮を徹底した情報提供と受給手続き等の簡素化を行い、誰一人取り残さないインクルーシブな経済措置を講ずること。

6. 情報が不可欠であるため、障害者の声が常にさまざまな緊急委員会で考慮に入れられ、予防策についても障害者団体等と常に相談するよう要望する。障害のある人々をラベルを付、差別する、または隔離する措置ではなく、真にインクルーシブな対策を講ずること。


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