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新型コロナウィルス対策における障害のある者への人権保障に関する要望

2020年04月13日 要望・声明

新型コロナウィルス感染症について、人工呼吸器や医療従事者の不足が深刻化し、諸外国で起き始めている『命の選別』について、内閣総理大臣宛に他団体と連名で「新型コロナウィルス対策における障害のある者への人権保障に関する要望」をお送りさせていただきました。

誰もが人権を尊重された対応がなされるよう、国の対策、後押しを強く求める次第です。


2020年4月11日

内閣総理大臣 安倍 晋三 様

新型コロナウィルス対策における障害のある者への人権保障に関する要望

特定非営利活動法人DPI日本会議
全国自立生活センター協議会
NPO法人 ALS/MNDサポートセンターさくら会
NPO法人 境を越えて
呼ネット(人工呼吸器ユーザーネットワーク)
バクバクの会~人工呼吸器とともに生きる~
神経筋疾患ネットワーク
(順不同)

政府におかれましては、国連の障害者権利条約の締約国として、障害者施策の推進にご尽力いただき、感謝申し上げます。

さて、新型コロナウィルスによる感染が世界中に蔓延し、被害が拡大しています。すでに医療崩壊したNYなどの都市では、人工呼吸器や医療従事者の不足が深刻化し、現場の医療スタッフの判断で患者の選別(「トリアージ」)が行われ、高齢者や重度障害者には人工呼吸器を装着しなかったり、高齢者が装着している人工呼吸器を外して、より若く治療効果のある人に付け直すということが起きています。

日本でも医療崩壊を危惧する声が高まってきており、医療従事者の間で「誰に人工呼吸器を配分するべきか」というルール作りのための議論が始まっていることに、私たち障害者は大変な危機感を抱いています。新型コロナウィルスの場合は、予防と予測が可能であり、感染しても数日の猶予のある点などから、突発的な自然災害やテロなどとは根本的に条件が異なります。なにより、日本にいる私たちは、海外の医療崩壊の現場から学び、迎え撃つ準備ができるはずです。優生思想につながる障害を理由とした命の選別が推進されることがないようにしてください。

さらに、公共情報がアクセシブルでないために聴覚障害者、視覚障害者、盲ろう者、知的障害者等に情報が迅速かつ正しく伝わらない問題や、外出の自粛が課される中で、重度訪問介護の在宅勤務の活用も含めた介護サービスの柔軟な利用が不十分という問題も生じています。さらに、在宅療養する障害者への介護サービス等の提供継続のための支援も不十分です。

そのために、以下の対応と支援を国及び自治体において大至急、確実に行っていただきますよう要望致します。

1. 障害を理由とした命の選別を行わないこと

2. 情報アクセシビリティの確保と徹底(手話、字幕、点字印刷、音声対応、知的障害者などにも分かりやすい形の情報提供)

3. 障害者サービス継続のための柔軟な対応と支援(在宅勤務切り替えのための就労中の重度訪問介護サービス利用及び支給量の一時的増加の速やかな容認、重度訪問介護従事者研修・医療ケア3号研修などの受講要件の緩和等)

4. 感染者全員の人工呼吸器の装着を想定した人工呼吸器の増産と確保

5. 重症者のための集中治療室の増設

6. 人工呼吸器を取り扱える医療従事者の増員

7. 感染者の在宅療養に必要な物資の定期配給(消毒用アルコール、マスク、防護服など)

8. 感染者の医療、看護、介護にあたる人々とその家族の安全安心のための保障(保育園の継続、感染した時の保障)

9. 感染者の医療、看護、介護にあたる人々の報酬上の評価

10. 感染者の医療、看護、介護にあたる人々の心のケア(PTSDに近い症状が報告されています)

以上

<連絡先>
全国自立生活センター協議会【JIL新型コロナウィルス対策本部】
〒192-0046東京都八王子市明神町4-11-11-1F TEL:042-660-7747 FAX:042-660-7746 E-mail:(団体)office@j-il.jp

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