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「今月はここに注目!!」各分野での注目すべき検討会・パブリックコメント・裁判・イベント・動きなどまとめてお届け!(2021年6月号)

2021年06月01日 イベント

今月はここに注目!

現在の国の動き、障害者運動に何が起きようとしているのか、
情勢を追いかけるためにもってこいの「ここに注目!2021年6月号」をお届けします。

今月の注目すべき検討会・パブリックコメント・裁判・イベント・動きなど各分野でまとめてお届けします。
これをみれば一目瞭然!

凡例:◎=大注目! 〇=注目! △=よかったら見て

クリックすると各分野に移動します


地域生活

〇注目!
社会保障審議会 障害者部会団体ヒアリング(外部リンク:厚生労働省)

<ワンポイント解説>
障害者総合支援法の見直しに向けて、社保審障害者部会での団体ヒアリングが4月~5月で行われました。
6月から12月まで、月に2回のペースで検討が行われます。6月の開催日はまだ公表されていませんが決定すると上記のURLにUPされますので、こまめにチェックしてみてください。毎回オンラインで傍聴が可能です。(事前申し込み不要)

バリアフリー

◯注目
6月1日(火)笹川博義環境副大臣へ国立公園のバリアフリー化の要望

<ワンポイント解説>
国立公園のバリアフリー化は残念ながらあまり進んでおりません。
自然保護とバリアフリーを両立した整備がポイントですが、アメリカでは「ROS(Recreation. OPPortunity Spectrum)」と呼ばれる分類により、自然保護のレベルを6段階に分けて整備を行っています。

①は自然に全く手を入れない状態で、⑥に近づくほど人工的なものが入ってくる。主に、④レベルの地域からバリアフリー化が進められています。

日本もこれを参考に、どのレベルから、どういった内容のバリアフリー整備を行うかガイドラインを策定し、計画的に整備に取り組んでいただけるように要望します。

権利擁護

◎大注目!
障害者差別解消法改正法 成立しました!

障害者差別解消法は4月に衆議院を通過して参議院に送られておりましたが、5月27日(木)に参議院内閣委員会で審議され、翌28日(金)の本会議で、全会一致で可決・成立しました。今後は、内閣府障害者政策委員会で基本方針の見直しに取り掛かると思われます。障害の定義、ワンストップ相談窓口、法の対象範囲、障害女性の複合差別など重要課題がここで討議されます。ぜひ、こちらもご注目ください。

▽(祝)「障害者差別解消法改正法成立!」~民間事業者も合理的配慮の提供義務化へ~

▽「障害者差別解消法改正法案」参議院内閣委員会で審議・可決されました!改正案の主な答弁について報告します


◎大注目!
内閣府障害者政策委員会(第55回)6月下旬開催見込み!

<ワンポイント解説>
障害者差別解消法改正法成立を受けて、6月下旬に政策委員会が開催される見込みです。基本方針の見直しが始まると思われますので、ぜひ、内閣府のHPで開催日をチェックしてください。

▽障害者政策委員会(外部リンク:内閣府)

国際協力

△よかったら見て
アフリカの障がいに関するオンラインセミナー

◆テーマ:タンザニアの肢体不自由者
◆日時:2021年7月24日(土)13:00-15:00
◆使用プラットフォーム:Zoom Meeting
◆講師:仲尾友貴恵氏(国立民族学博物館外来研究員)
◆司会:落合雄彦(龍谷大学)
◆登録:7月19日(月)までにこちらのフォームよりご登録ください。後日、Zoom URLをご連絡します。
◆参加:無料
◆問い合わせ先:落合雄彦(ochiai@law.ryukoku.ac.jp)

<ワンポイント解説>
JICAのアフリカ障害者の自立生活研修が終了し、コロナ禍での個々の障害者との交流・行き来もままならないか、アフリカの障害者を知る貴重な機会です。タンザニアはDPI創設期に活躍したカルファン・カルファン出身国ですが、彼が基盤とするザンジバルは首都から離れた島であり、ザンジバルで発展した障害者運動は全国に広がらなかったようです。その背景を学ぶ機会ともなると思います。


△よかったら聞いて
トークシリーズ「世界の障害者運動の先駆者たち」

◆日時:隔週の火曜日20:00‐21:00
◆受信方法:クラブハウス(「由起子の部屋」または「yukiko yukiko」でルームを捜してください)
◆管理人:中西由起子

<ワンポイント解説>
すでに試験的に5月25日にプロローグを行いました。まず八代英太さんとの対談でDPI世界組織ができたころの状況をお伝えしました。2回目(6月8日)からは初代世界評議員のロンやヘンリーから初めて、当人を知る方をゲストに語っていきます。

障害女性

◎大注目!
6月14日(月)14:00~旧優生保護法裁判@熊本地裁(匿名女性)

<裁判傍聴レポート>
4月12 日(月)に行われた熊本地裁での旧優生保護法裁判では、被告側の国から「原告の女性に残っている手術痕は旧優生保護法の手術といえる客観的な証拠は無いので、旧優生保護法に基づいた不妊手術と断定できない。他の病気の手術痕の可能性がある」として、原告女性が本当に旧優生保護法に基づいた不妊手術を受けたのかという反論がなされました。

これまで原告は、亡くなった娘さんの障害の特徴、手術に至るまでの経緯、本人や親族の証言などの状況から、旧優生保護法に基づく不妊手術だったことを主張していましたが、公的な書類等は県に保管されておらず、客観的な証拠は何もありませんでした。

原告側は、国の反論を受けて、女性の手術痕から考えられる他の病気だった場合、子宮に何らかの処置がされていることから、超音波で子宮の状態を確認しました。検査の結果、子宮摘出等の処置はされておらず、手術痕から想定される他の病気での手術痕とは考えられないと診断をされました。しかしながら、国側が可能性を提示した病気での手術ではないという証明は出来ましたが、国側が求める客観的な証拠は提示ができておりません。

原告側は、「そもそも原告の不妊手術に 関する記録は国側が管理するものであり、原告に提示を求めることはおかしい。これ以上、本当 に不妊手術であったかという主張を国が続けることは、勇気を出して声を上げた原告女性の尊厳を踏みにじる行為であり、何の証拠も出さずに原告の不妊手術を否定することは到底許されない」と厳しく指摘しました。

全国的には、厳しい判決が続いており、除斥による訴えの棄却だけでなく、旧優生保護法に基づく不妊手術ということすら認められない判決も出ています。旧優生保護法が間違いだったということは社会的に認められましたが、被害を受けた方々への十分な救済へは至っていない状況が続いています。

次回裁判は 6月14日(月)14時00分からです。

(報告:ヒューマンネットワーク熊本 植田洋平)


◎注目!
今月の優生保護法裁判日程

・8月3日(火)14:00~神戸地裁判決
・9月13日(月)14:30~熊本地裁 匿名女性
・9月17日(金)仙台高裁 佐藤由美さん(仮名)飯塚淳子さん(仮名)

★情報公開請求訴訟
・7月6日(火) 14:30~ 大津地裁 京都新聞社

雇用・労働・生活保護・所得保障

◎大注目!
令和3年6月4日(金)15:00~17:00 @厚労省
■第7回障害者雇用・福祉施策の連携強化に関する検討会(ペーパーレス会議)

<ワンポイント解説>

本検討会は、障害者雇用・福祉連携強化プロジェクトチームの取りまとめ内容を踏まえつつ、雇用施策と福祉施策の更なる連携強化に向け、必要な対応策のより具体的な検討の方向性を議論することを目的として、初めて厚生労働省大臣官房高齢・障害者雇用開発審議官及び社会・援護局障害保健福祉部長が構成員の参集を求めて開催する合同検討会です。

11月6日より開催し、既に6回終了(訂正:先月4回と記載していたが、5回の間違いでした)。3つの検討チームでのワーキンググループで整理された論点を基に報告書の最終修正案のとりまとめを行う予定です。

前回までの報告書案では、第3ワーキンググループのまとめにおいて、「雇用施策との連携による重度障害者等就労支援特別事業」に関する記載があります。「長年課題であった通勤や職場等における支援に対応し、重度障害者等の就労実現を図っていくため、雇用施策と福祉施策とが一体的に実施する」取組としています。また今後、特別事業の利用実態を把握するとともに、好事例を収集し、幅広く共有して取組が拡がるようにすることなどにより、引き続きより使いやすいものになるように必要な取組を実施していくことを求めているので、先日の地域生活部会長の今村の学習会での発言や、市民側打合せにおいて、このままでのまとめは問題であるという認識に基づき、DPI日本会議として5月の全国集会分科会で検証・検討の場を求めます。

また、国の議論を踏まえて、今秋頃に障害者雇用・労働フォーラム2021の開催等でより踏み込んだ議論を進めていきたいです。乞うご期待。
※緊急事態宣言が延長するのかどうかで傍聴ができるかどうか決まるが、最終回とのことなので何とか傍聴を求めていきたい。

「重度障害者等に対する通勤や職場等における支援について」厚労省がYouTubeで解説動画配信をしています。

【動画(外部リンク:Youtube)】
解説動画(その1)令和2年6月配信
「(前半)重度障害者等に対する通勤や職場等における支援について」
「(後半)重度障害者等に対する通勤や職場等における支援について」

解説動画(その2)令和3年3月配信
「重度障害者等に対する通勤や職場等における支援について」


△よかったら見て
令和3年6月28日(月)9:30~11:00
■ビジネスと人権 NAP 市民社会プラットフォーム(BHR)2021年6月幹事会

<ワンポイント解説>
DPI日本会議では、劣悪な労働環境、児童・強制労働等を改善するために国連が定めた「指導原則」を各国で具体的に実施するための行動計画の策定と適切な実施を日本政府に求めるために設立された「ビジネスと人権 NAP 市民社会プラットフォーム」の幹事会に今年度から参加することになりました。特に障害者の労働に関する諸課題については、当事者団体としての発言が求められています。

BHRでは、ビジネス分野における障害者雇用が課題のひとつとなっている。私たちDPI日本会議としては、障害者雇用分野における合理的配慮の提供実態、積極的是正措置として実施されている障害者法定雇用率制度に関する諸問題、一般就労への移行を目的としている福祉的就労と言われる分野の問題の提起、そして、現在、福祉施策と雇用施策の連携強化における検討会でも焦点となっている就労支援事業の抜本的見直しについての課題をBHR内で共有するための役割を果たしたいと考えています。

また、その他の障害当事者の視点としての課題は、日本はアクセシビリティの規格(JIS・X8341-3)は存在していますが、アクセシビリティを要件とした公共調達等の仕組みがないため、アクセシビリティを確保した商品の開発・普及が広がっていません。日本もアクセシビリティ要件を定めた公共調達の仕組みを作ることを働きかけていきたいと考えています。

そして、障害者に必要不可欠な介護・福祉労働者は、非正規労働者が多く、賃金・労働環境にも様々な問題があり、不安定な立場にいる方が多くいます。障害者のQOL向上には、介護・福祉労働者の身分保障が前提であり、そのための労働環境の改善についても働きかけていきたいと考えています。

以上

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