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【ご報告】障害児者の情報コミュニケーション推進に関する議員連盟総会出席~情報アクセシビリティ関連3法の施策報告会~

2026年05月15日 バリアフリー

報告する伊藤特別常任

2026年5月14日、参議院議員会館にて「障害児者の情報コミュニケーション推進に関する議員連盟」が開催され、伊藤芳浩DPI日本会議特別常任委員と佐藤聡DPI日本会議事務局長が一緒に出席いたしました。

議事の冒頭、「新役員選任」では、長年会長を務められた衛藤晟一元参議院議員の退任に伴い、新会長として福岡資麿参議院議員の就任が今井絵理子事務局長より提案され、満場一致で承認されました。これにより、議連は以下の体制で進めていくことになりました。

今井絵理子 事務局長、滝波宏文 会長補佐、福岡資麿 新会長
写真:左より、今井絵理子 事務局長、滝波宏文 会長補佐、福岡資麿 新会長

【障害児者の情報コミュニケーション推進に関する議員連盟 役員】

3つの法律(読書バリアフリー法/障害者情報アクセシビリティ・コミュニケーション施策推進法/手話施策推進法)にかかる関係省庁の取組について報告がありました。概要としては以下の通りです。

1. 手話施策推進法(令和7年6月25日施行)── 今回の最大トピック

昨年成立・施行されたばかりの手話施策推進法に関する各省庁の取組が、今回はじめてまとまった形で示されました。

新しい動きとして注目したい点

2. 読書バリアフリー法 ── 第二期計画スタートと成果の蓄積

令和7年3月に第二期基本計画(令和7〜11年度)が策定され、新たなフェーズに入りました。

目新しい・注目点

3. 障害者情報アクセシビリティ・コミュニケーション施策推進法

基本法的な位置づけの法律ですが、各省庁の取組には新しい動きがいくつかあります。

目新しい・注目点

議連での質疑応答

当日の質疑応答では、以下の3点について質問し、各省庁から回答をいただきました。

質問をする伊藤芳浩DPI日本会議特別常任委員(IGB理事長)
写真:質問をする伊藤芳浩DPI日本会議特別常任委員(IGB理事長)

※議員や他団体からの質疑応答もありましたが、割愛いたします。

Q1. 生放送における字幕付与の拡大について

生放送へのリアルタイム字幕付与が進んでいることを非常に心強く感じています。一方で、技術的・コスト的な制約から依然として字幕のない番組も多いのが現状です。今後、生放送を含めた情報アクセシビリティの制限をさらに緩和・拡充していくための具体的なロードマップや支援策はあるでしょうか?

→ 総務省回答:現時点の100%には生放送の数字も含まれているとの回答。

(補足:別のWebサイトの注釈には「生放送は除外」と書かれているケースもあり、回答内容は必ずしも正確ではないように感じました。総務省指針における「対象とした放送番組」の範囲を、改めて確認しておく必要があるのではないかと思います。)

Q2. アクセシビリティ評価ツールの普及について

情報アクセシビリティ向上を目的とした評価ツール(VPATなど)がありますが、これを官民問わず広く推奨、あるいは標準化していく方針はありますか?

→ 経済産業省回答:規格については民間企業向けに啓発を進めており、ご意見は参考までに承る、とのことでした。

Q3. デジタル教科書のアクセシビリティについて

デジタル教科書の導入が進む中で、音声読み上げ機能の普及状況と、動画コンテンツにおける字幕付与の義務化・標準化の現状について教えてください。

→ 文部科学省回答:現在国会にて審議中の状況であり、具体的な施策の検討はこれから。いただいた意見を参考にさせていただくとのことでした。

全体を通しての所感

3法それぞれの進捗を一覧してみると、手話施策推進法の施行後1年弱で、各省庁の取組が一気に具体化してきていることが印象的でした。特に教育現場(学校・大学)における手話アクセスの位置づけと、若年層の意思疎通支援者確保の二つは、これまで手薄だった部分への明確なテコ入れと言えるのではないでしょうか。

一方で、読書バリアフリー法における出版者からのデータ提供の停滞や、情報アクセシビリティ法における知的・発達障害領域の議論の遅れなど、課題もはっきり可視化されてきている気がします。

加えて、地域格差や各施策間の濃淡が目立ってきていることも印象に残りました。例えば、読書バリアフリー計画の策定率一つを取っても、都道府県は100%に達した一方で中核市は46.8%にとどまっており、聴覚障害児支援の中核機能整備も自治体ごとに進展に差があります。同じ法律のもとにあっても、現場での実装には濃淡があるのが現状ではないかと感じました。

また、ある程度進んできた施策の中にも、技術・コスト・法律上の制約(例えば公職選挙法による選挙関連のアクセシビリティの制約など)を理由に頭打ちになっているように見える領域があります。支援技術や支援体制自体は着実に進展しているにもかかわらず、それに合わせた制度や運用のアップデートが追いついていない部分は、引き続きフォローアップして、徐々に改善していくべきではないかと感じました。

3法の真価が問われるのは、制度の整備そのものよりも、現場での実装と当事者の声の反映の度合いにあるのではないか、と感じます。今後の動向を引き続き丹念に追うとともに、必要な場面では当事者の声を届けていきたいと考えています。

(IGBのHPから転載)

(文責:伊藤芳浩DPI日本会議特別常任委員(IGB理事長)


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