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障害者権利委員会が、障害者の命を危険にさらしているとして、ウクライナ侵略を遺憾とする声明を出しました

2022年04月15日 要望・声明国際協力/海外活動

ウクライナの国旗に平和を願うと書かれている

2022年4月14日、障害者権利委員会は、ウクライナに対する継続的な軍事攻撃について、停戦と敵対行為の停止を繰り返し求めているにもかかわらず、推定270万人の障害者の命を危険にさらしているとして、ロシア連邦のウクライナ侵略を遺憾とする声明を発表しました。

▽英語原文はこちら(外部リンク)


「当委員会は、ウクライナの障害者の運命がほとんど不明であることを深く憂慮している。 子どもを含む多くの障害者が、生命を維持するための薬、酸素供給、食料、水、衛生設備、日常生活支援、その他の基本的設備を利用できず、自宅、入所ケア施設、孤児院に閉じ込められたり見捨てられたりしているとの報告が続いている。

障害者は、緊急情報、避難所、安全な場所へのアクセスが限られているか、全くなく、多くは支援ネットワークから切り離されているため、状況に対応し、周囲の状況を把握することができない状態である。

継続的な軍事攻撃により、障害者は極めて脆弱で、危害を受ける重大なリスクにさらされている。 障害のある女性は、広く報告されているレイプや性的暴力のリスクが高まっている。国内避難民やウクライナの国境にたどり着いたと報告されている障害者はほとんどおらず、彼らの多くが安全な場所に逃げることができていないことを示している。

国連障害者権利条約は、国際人道法および人権法を含む国際法の下で義務を果たす際に、障害者を含めることを確保するよう各国に求めている。 ロシア連邦とウクライナの両国が批准したこの条約は、武力紛争や人道的緊急事態を含む危険な状況において、障害者の保護と安全を確保するために必要なあらゆる措置をとることを各国に求めている。

また、この条約の締約国は、包括的(インクルーシブ)で利用しやすい(アクセシブルな)人道支援を提供するために、二国間および多国間の協力、障害者の代表組織やその他の市民社会組織との協力の義務も負っている。

委員会は、人道支援活動に関わるすべての国、国連機関、市民社会、その他の関係者に対し、敵対行為に巻き込まれた障害者の訴えと要求を認識し、対応するよう求める。

ジェンダーや年齢に応じたものも含め、彼らの具体的な要求が特定され、危機へのすべての対応に含まれる必要がある。人道的回廊へのアクセスの確保、避難・危機対応計画への組み込み、アクセス可能な緊急情報・通信手段の提供は、実施すべき措置である。

すべての障害者が説明され、保護され、個々の支援の必要性を考慮した上で、人道支援への即時アクセスが提供されるようにするための措置をとる必要がある。難民や国内避難民の障害者、および難民のような状況にある障害者には、国境越え、受付、宿泊施設において、個々の要件に合わせた支援を提供し、移転支援を提供する必要がある。障害のある子どもは、家族から引き離されず、施設収容や人身売買などの有害な行為から保護されるよう、個別の支援を受ける必要がある。

とりわけ、委員会はロシア連邦に対し、敵対行為を直ちに終了させ、国際人権法および人道法の原則を遵守し尊重するよう求める。

当委員会は、障害者団体や人権団体と緊密に協力し、紛争における障害者の状況を引き続き監視していく。


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