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「今月はここに注目!!」各分野での注目すべき検討会・パブリックコメント・裁判・イベント・動きなどまとめてお届け!(2022年2月号)

2022年02月01日 イベント

今月はここに注目!

現在の国の動き、障害者運動に何が起きようとしているのか、
情勢を追いかけるためにもってこいの「ここに注目!2022年2月号」をお届けします。

今月の注目すべき検討会・パブリックコメント・裁判・イベント・動きなど各分野でまとめてお届けします。
これをみれば一目瞭然!

凡例:◎=大注目! 〇=注目! △=よかったら見て

クリックすると各分野に移動します


バリアフリー

◎大注目!
■パブリックコメント 特急車両の新基準策定へ! 2022年春からスタート(外部リンク:e-gov)
※ 意見募集期間:2022年2月1日~3月2日まで

<ワンポイント解説>
1月26日に開かれた第9回で、「特急車両における新たなバリアフリー対策について」がまとまりました。これまでの基準は、車椅子席は2席(小さい車両は1席)でしたが、新幹線と同じ基準で、総席数 500席未満→3席以上、500席以上→4席以上、1001席以上→6席以上となります。

議論になったのは、100席未満と2両編成以下の車椅子席数です。特急車両は現在日本で1,040編成ありますが、100席未満は71編成(6.8%)で、編成数で見ると、2両編成以下は、133編成(12.8%)あります。これらの車両はスペースが少ないため、車椅子席は2席も認めてほしいという意見があり、基本的には3席以上だが、2席も認めるということになりました。

2月1日から3月2日までパブリックコメントが実施され、春から新造される全国の特急車両は、この新しい基準が義務化されます。なお、現在運行されている車両については、新基準への適合が努力義務となります。


○注目!
■パブリックコメント 都市公園の移動等円滑化整備ガイドライン改訂へ(外部リンク:e-gov)

※2/1現在では掲載されておりませんが、2月に上記リンクの「意見募集案件」に掲載されると思われます。
<ワンポイント解説>
都市公園は全国に11万ヶ所ありますが、このバリアフリーガイドラインが13年ぶりに改訂されることになりました。トイレ、駐車場、野外劇場等の基準が見直されます。特に、出入り口に設置されている車やバイク等の侵入を止める車止め(バリカー)によって、大きな車椅子は入れないという問題がありました。

こちらは、「有効幅を車止めの最上部まで90cm以上を確保したものとする」というように改められます。こちらも2月にパブリックコメントが実施され、春から新基準に改訂される見込みです。


○注目!
■パブリックコメント 道路の移動等円滑化に関するガイドライン改訂へ(外部リンク:e-gov)

※2/1現在では掲載されておりませんが、2月に上記リンクの「意見募集案件」に掲載されると思われます。
<ワンポイント解説>
道路のガイドラインも見直されます。ポイントは、「旅客特定車両停留施設(バスタ)」と「ほこみち」の基準の策定です。バスタ新宿はターミナル駅に直結した新しい形のバスターミナルで、これまで基準がなく、2020年のバリアフリー法改正で旅客特定車両停留施設という新しい分類が出来ました。バスタは今後、全国10カ所程度で設けられる予定ですので、その基準を策定しました。トイレやエレベーターといったものの他に、UDタクシーの乗降場所、待合室での車椅子スペースの確保等が盛り込まれます。

「ほこみち」とは2020年に道路法が改正され、新たに創設された歩行者利便増進道路のことです。車道を減らすなどして歩道を広くし、そこにカフェやベンチを置いてゆっくり滞在できる空間をつくるというものです。こちらも障害者が利用できるように新基準が策定されました。

この道路のガイドラインも、2月にパブリックコメントが実施され、春から新基準に改訂される見込みです。


注目!
第2回高齢者、障害者等の円滑な移動等に配慮した建築設計標準に関するフォローアップ会議(日程未定)

<ワンポイント解説>
昨年、小規模店舗のバリアフリーガイドライン(建築設計標準)が策定されましたが、それを受けてフォローアップ会議が立ち上がりました。昨年10月に第1回が開催されましたが、今月、第2回が開催される見込みです。日本は建物のバリアフリー化が遅れておりますが、今後、促進していくために非常に重要な会議となります。

権利擁護

◎大注目!
内閣府障害者政策委員会「障害者の権利に関する条約の実施状況に係る障害者政策委員会の見解」提出へ
※ 次回日程:2月未定、3月24日(木)

<ワンポイント解説>
1月31日に第61回が開かれ、障害者の権利に関する条約の実施状況に係る障害者政策委員会の見解を議論しました。これは8月に予定されている障害者権利条約の第一回対日審査に向けて、国内監視機関である内閣府障害者政策委員会が条約の実施状況の意見をまとめたものです。

2月は当初は委員会がない予定でしたが、多数の委員からの要請で設定される見込みです(日程未定)。次回は障害者差別解消法基本方針の見直しと第5次障害者基本計画の策定の議論が始まる見込みです。ご注目ください。

▽内閣府障害者政策委員会(外部リンク:内閣府)

国際協力

○注目!
シンガポールでの知的障害者への死刑執行延期

<ワンポイント解説>
12月の「ここに注目!」で皆様に死刑反対の署名を依頼していましたが、クリスマス休暇があけ、1月24日には執行前の最後の手続きとしての上訴法廷での審理予定でした。

しかし22日土曜日に土壇場で再延期となりました。2月にまた日程設定がされるもようですが、周りの関心が冷めるまでこのまま行くのかもしれないという観測もあります。

予断を許さない状況にあることは確かなので、国際的な圧力となるようにまだ反対署名されていない方・団体はEmmy Charissaさん( emmy.charissa@gmail.com )に反対の賛同のメールをお願いします。


○注目!
動画教材『ジェンダーと多様性の視点に立った防災・減災・復興』

<ワンポイント解説>
自然災害や感染症拡大など緊急時やその後の復旧・復興で、ジェンダーや社会的弱者といった多様性の視点が不可欠です。多様な意見が反映された、誰ひとり取り残されない「より良い復興(Build Back Better)」に繋げるための教材ビデオをJICAが作成しました。

障害に関しては、バングラデシュADDスタッフによる障害に配慮した避難所の説明、東日本大震災での福祉避難所の様子、ゆめ風基金のインタビューと活動の紹介などが出てきます。

▽日本語版フル

▽日本語版ダイジェスト

▽英語版フル

▽英語ダイジェスト


○注目!
2月17日(木)WINがサイドイベントやります!(外部リンク:globaldisabilitysummit)

■日本時間:2月17日(木)1:00-2:30(16日深夜25:00-26:30です)
■第2回グローバル障害サミット(ノルウェー) 2月14日~17日

<ワンポイント解説>
ノルウェーで、第2回グローバル障害サミットが開かれるのですが、この時にWINがサイドイベントをやります。
WIN(World Independent Living Center Network)は2017年に立ち上げた国際的なILセンターのネットワークです。日本時間だと16日深夜になりますが、アメリカ、カナダ、コスタリカ、日本、パキスタン、ヨーロッパのILセンターのリーダーが登壇し、各国のILの取り組みを報告します。

自動翻訳ですが、日本語字幕もつきますので、ぜひご覧になってください。

◇主催:ノルウェー、ガーナ、国際障害同盟(オンライン開催)


△よかったら見て
ゼロプロジェクト会議(2月23₋25日)

<ワンポイント解説>
ゼロプロジェクトは障害者権利条約の原則と目標に基づき、バリアーのない世界を目指し活動することを目的とし、2010年にEssl 財団により開始され、2011年よりWorld Future Council、2013年よりEuropean Foundation Centerがパートナーに加わり運営されています。

毎年異なったテーマを掲げ、世界での革新的な実践や政策の事例を表彰しています。過去にも日本の団体が受賞していますが、2022年のアクセシビリティのテーマでは76事例の中に、岡山放送の手話が語る福祉が入りました。ウイーン時間23日には受賞式があります。

▽詳細はこのリンクで発表されます。(外部リンク:ゼロプロジェクト)

障害女性

◎大注目!
2022・2・8 優生保護法裁判の勝利をめざす全国集会

■日時:2022年2月8日 14時から16時30分
■参加方法:オンラインのみ
情報保障:手話通訳・要約筆記(資料などのデーター配信、点訳などについては調整中です。必要な方は、以下の申込みフォームにお書きください。)

情報保障お申し込み

Zoomでのご参加はこちら

Zoom:ミーティングID: 843 4662 2658
(アクセスのバリアを減らすため、パスワードはありません)

プログラム

14:00 開会のあいさつ
全国弁護団共同代表:新里弁護士

14:10 原告の発言・大阪弁護団・東京弁護団の裁判状況の報告

15:15 優生保護法裁判が訴えること、私たちがこれから為すべきこと
優生保護法被害者兵庫弁護団長:藤原弁護士

15:30 会場より指定発言あるいは休憩など

16:00 明石市 泉房穂市長 特別報告
「旧優生保護法被害者等の尊厳回復及び支援に関する条例」について

16:15 集会アピール案読み上げ・採択

16:20 閉会あいさつ
優生手術に対する謝罪を求める会:大橋さん

16:25 終了

▽チラシダウンロード(PDF)

▽こちらにも掲載しています(DPIホームページ)

2月8日(火)優生保護法裁判の勝利をめざす全国集会(オンライン)のご案内


○注目!
高裁では全国初の判決になります!

○注目!
今後の裁判日程

★情報公開請求裁判

雇用労働・生活保護・所得保障

◎大注目!

2022年2月9日(水)13:20〜 東京地方裁判所 6階 620号法廷(予定)
■障害者雇用訴訟

発達障害の女性が、大手IT企業を「合理的配慮を受けられず、雇い止めされた」として提訴している第四回期日です。

DPIは一般就労における障害者雇用の促進はもちろん、採用後に障害者が安全・安心して働き続けることができる労働環境の整備や体制を求めていますが、こうした障害に基づく合理的配慮、就労後の相談支援の課題も問われている裁判です。

請求の趣旨(要旨)

(1)原告が、被告会社の労働者の地位にあることを確認する(雇止めの無効の主張)
(2)令和2年12月分以降の賃金及び今後発生する賃金の請求(過去分及び将来分の賃金請求)
(3)合理的配慮の提供義務違反等に基づく損害賠償請求(慰謝料の請求)

▽詳細は「原告からのご報告」HPをご覧ください。


◎大注目!
証人尋問2回目:2022年2月15日(火)14:00~17:00東京地裁103号法廷
■1型糖尿病障害年金訴訟

1型糖尿病は膵臓機能の障害であるにもかかわらず、身障法の対象外であるために障害者手帳を取得できず、また、指定難病としても認められていない病気であるため、総合支援法のサービスや難病法における医療費助成が受けられない「制度の谷間」におかれています。

この訴訟は1型糖尿病の当事者が障害基礎年金の受給できないようになっている認定基準が違法であること、また、原告の障害の状態は2級相当といえるため,2級に該当しないとした国の処分の違法性を主張していきており年度内に結審の見込みです。


○注目!
2022年1月~2月
■全省庁宛に「情報アクセシビリティに関する提言書」提出

この提言書を提出した「ビジネスと人権市民社会プラットフォーム(BHRC)」は、政府の「ビジネスと人権に関する国別行動計画」(National Action Plan)に市民社会の立場からエンゲージ(参画、協議)していくことを目指す市民社会組織により構成されています。

併せて「ビジネスと人権指導原則」に基づき、日本における政府・企業の役割と責任の明確化と救済アクセスの確立、課題の幅広さに対応した広範囲な市民社会の参画を実現するため、市民社会としての提言活動、関係する多様なステークホルダーとの対話・連携の促進、ビジネスと人権に関する理解を促進する活動等を行っていきます。

DPI日本会議は障害当事者団体の立場からこの団体の幹事団体として参画しています。

以上


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