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【報告】第2回「路線バスに係る車いす事故対策検討会」

2020年09月10日 バリアフリー

バス

 9月3日(木)、第2回「路線バスに係る車いす事故対策検討会」が開催され、バリアフリー部会の山嵜副部会長が出席しました。

 この検討会は、車いす使用者がバスに乗車する際、より安全で快適に乗車できるように車両設備や環境整備、乗務員の接遇などハード・ソフト両面での検討を行うために設置されています。

 委員はDPI日本会議をはじめとする障害当事者団体、バス事業者、学識経験者等で構成されています。また、今回は新型コロナウイルスの感染予防のため、オンライン形式での開催となりました。

 今回の主な内容は下記の通りです。

(1)路線バスに係る車いす乗車の実態、取組に関するヒアリング

(2)論点整理

①車いすの固定時の対応に係る運転手への教育は十分か

②車いすの固定等に係る国民の理解は十分か

③路線バス乗車時に車いすを固定しないことが事故につながるおそれがあることについて、乗務員、車いす使用者等は認識しているのか

④車いす使用者に係る事故について、現行の事故報告基準で、行政が十分把握できているのか

 まず、日本バス協会さん、西武バスさんから車いすに対する事故防止の取り組みについて説明がありました。過去に西武バスで発生した車いす事故の一例として、車いす固定装置を設置せずにカーブを曲がった際、遠心力で車いすと付添人が転倒したというものが挙げられました。

 また検証実験では、走行中に急停車した場合に車いすを固定せず輪留めのみの場合に車いすごと前に動いて周囲にぶつかる様子も紹介されました。

 DPIからは、車いす利用者を対象に行ったバス乗車アンケートの結果をもとに、下記の点を要望しました。

 これは、現在出回っている車いすは様々なタイプがあり、固定できない形状の車体もあることから、義務化してしまうと固定できないことを理由に乗車拒否が起こってしまう可能性があるためです。

 また、慣れていない運転手は作業に時間がかかってしまい、運行に遅れが生じたり、他の乗客に迷惑がられる等の事例が実際に起きています。

 現在の日本のバスは乗車に時間がかかるという問題もあります。現在の固定方法を前提として固定を進めるのではなく、乗車全体を見直す必要があると考えます。

 欧州のような後ろ向き乗車+側面に手すり、電動スロープも含めて、現在の固定方法にこだわらず、新たな安全確保の方法を検討会を立ち上げて議論することが必要です。

 諸外国のバスはどのように車いすを固定しているか、まずは各国の状況を把握することが必要です。その上で、日本ではどの方法が良いのか検討が必要です。

(参考資料:バス乗車時の車椅子固定に関するアンケート結果から

これらの他には、

等の意見が出ていました。

 上記の議論を経て、国交省からは「今すぐできること、時間を要することを整理し、今後関係者と検討を深めていきたい」との発言がありました。新たな検討会の立ち上げについて前向きな意見が聞けて良かったと感じています。今後は日本や海外の具体的事例も集めながらさらに議論を進めていきたいと思います。

バリアフリー部会 工藤登志子

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