障害のある人もない人も同じように暮らせる社会へ

【インクルーシブな子ども時代づくりプロジェクト】
埼玉県戸田市の佐藤太信(たかのぶ)市議会議員、やざわ青河(はるか)市議会議員を訪問しました

2020年07月03日 インクルーシブ教育

6月25日(木)に埼玉県戸田市の佐藤太信市議会議員、やざわ青河市議会議員を訪問しました。

佐藤太信さんは聴覚障害当事者で、戸田市議会議員としては初の障害をある議員です。戸田市身体障害者福祉会の会長もされています。昨年のDPI障害者政策討論集会にもご登壇頂きました。

訪問の目的は、2018年から(公財)キリン福祉財団から助成を受けて行っている「インクルーシブな子ども時代づくり」プロジェクトのアンケート調査の協力依頼と佐藤太信さんが議会でどのような合理的配慮を受けて活動をされているかというお話を伺うため、訪問をしました。

■インクルーシブな子ども時代づくりプロジェクトについて

子どもたちの放課後において、障害のない子は学童に通い、障害のある子は放課後等デイサービスに通うという、障害のあるなしで子供たちが分けられている現状が多く見られます。

2018年から3年かけて行っているプロジェクトで、これまで定期的な研究会、事業所等の視察、報告集会などを行ってきました。

最終年となる今年度は、学童へのアンケート調査実施と分析、学童保育所の訪問、具体的な学童と放課後等デイサービスの共同利用モデルの具体的提案づくりを行う予定です。

■過去の活動報告記事はこちら

▽2019年6月26日 NPO法人アクセプションズをお招きして勉強会開催

▽2019年3月27日 成果報告集会

▽2018年9月7日 放課後等デイサービスを行っている「特定非営利活動法人楽笑」訪問

▽2018年9月10日 桜本保育園見学報告

▽2018年8月23日 横須賀sukasuka-kids訪問

■当日の様子

当日はUDトークという発言内容がディスプレイ上で文字が見えるソフトウェアを使い、お話をしました。また私達も口元が見えるようフェイスシールドを使用してお話をしました。(一般的なフェイスシールドは口元がマスクよりは見えますが、光が反射してはっきりと口元が見えづらいという側面もあります)

UDトークホームページ

▽UDトーク 発言内容が画面上に表示されます。言葉の認識率はまだ十分とはいえません。

UDトーク。発言内容が画面上に表示されます。言葉の認識率はまだ十分とはいえません。

▽フェイスシールドを使用して、佐藤太信さん(画面右)と話しをしている様子。

DPIの活動、本プロジェクトについて説明をしました。

フェイスシールドを使用して、佐藤太信さんと話しをしている様子。

▽この距離であれば、口の形を見ても話していることがわかるそうです。

▽この距離であれば、口の形を見ても話していることがわかるそうです。

佐藤太信さんは2歳の時から聴覚に障害があり、地域の普通学校に通っていました。小学校では、特に手話通訳などの情報保障はなかったため、1対1の会話は分かるが、周りがうるさくなると会話が聞こえなくなる。

休み時間は大変な時間で、聞こえない自分が悪いと思っていたから、必死で聞き取ろうと努力をしたそうです。

手話は20歳の頃から学び始め、昔から音がある環境で育ったから、手話を使わないこうした会議も慣れているが、手話で話すと「ほっ」とするとおっしゃっていました。

地域の学校で手話通訳が配置されるのであれば、地域の学校に行きたいと思うし、そうであるべきだと思う。今なら聴覚障害者へアドバイスができる。

また、インクルーシブ教育といっても先生の知識が必要だし、障害のある子が1-2名だけだと孤立しがちなので、そういったことに対するフォローも重要だとおっしゃっていました。

■戸田市での情報保障の現状

戸田市では手話言語条例が6月に出来ました。議会での会話は、LiveTalkという音声認識ソフトを使い、発言内容がディスプレイに表示され、それを読み取ることで理解をしています。

しかし、もごもご話す人の言葉は識別が難しく、会議進行が早いとマイクを持たないで話す方もいて、話す内容が表示されづらい。また、たまにフリーズするなど、様々なご苦労があるとのことでした。

▽LiveTalkホームページ

また手話通訳の費用は、委員会の視察、研修など公務に関わるものは予算が付くが、通常の会派の話し合いなどでの手話通訳費用は、自身の政務活動費の中から費用を捻出しないといけないそうです。

そうすると十分な活動が出来なくなるから、手話通訳を手配することができず、そういう時は、やざわ議員や他の方にサポートしてもらっているそうです。

選挙活動の時は、情報保障の支援に関する制度はなく、ボランティアで通訳を頼んでいたそうです。

聴覚障害者が戸田市議会傍聴で手話通訳を希望するときには、1週間前に連絡をすれば手話通訳を手配してくれる制度もあるが、1週間前ではなくもっと日にちについては柔軟にしてほしい。

事務局の情報保障に関する意識も変えていきたいとおっしゃっていました。

戸田市では音響式信号は14か所しかなく、点字の案内もできていない。飲食店の段差が多く車いすが入れないお店がたくさんあるなど、まだたくさん変えていきたいことがあるとおっしゃっていました。

今回の訪問で、アンケート調査のお願いだけではなく、佐藤太信さんのお話や戸田市の情報保障の現状や課題を聞くことができ、大変勉強になりました。

DPI日本会議は希望する人は原則として、障害のある人もない人も同じ場所で育ち、学び、暮らせることができる社会を目指し、活動をしています。

それは障害の有無によって分けられている現状が、障害者に関する様々な問題を引き起こしていると考えているからです。

いきなり大きく変えていく事は難しいかもしれませんが、初めは小さい試みから、だんだんと大きく変えていく事が、大切だと思っています。

佐藤議員、やざわ議員、お忙しい中、ありがとうございました!

引き続きよろしくお願いします!

▽佐藤太信さん(戸田市議会議員)ホームページ

▽やざわ青河さん(戸田市議会議員)ホームページ

報告:笠柳(DPI事務局)

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