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原爆投下から80年─DPIのメッセージと平和への決意

2025年08月06日 権利擁護国際/海外活動

広島

広島に80年前の今日8月6日、長崎に8月9日原爆が投下されました。障害の問題解決にあたる仲間の中にも、残念ながら日々の問題解決が優先され平和の必要性への認識が薄れています。

DPIは日本で開催された1982年の世界評議会開催の際に、私たちの意向を受け広島で平和宣言を発表しました。

障害者としての初めての平和に関する宣言は、草案を作成したビック・フィンエルステインの格調高い内容と相まって、世界の注目を集めました。彼は南アフリカの反アパルトヘイト活動に携わって投獄され、障害がありながら重労働に服役後、難民として英国で障害者運動に参加し、障害学者としても功績を立てました。

DPI日本会議はバハマで開催された第2回世界会議では、被爆の語り部である沼田鈴子さんを同伴し、平和を訴えました。ウクライナでの戦争開始の際は、世界DPIに「紛争ではなく対話を」とのメッセージを出してもらいました。これからも障害分野から平和の推進に働きかけていきます。

副議長 中西由起子


平和メッセージ

DPI(障害者インターナショナル)
1982年6月 広島にて

世界中の障害者は、最も深い個人的な経験を通して、生命と身体を死と破壊の雲でおおう戦争のおそろしさを知っています。一国の人びとを破滅に追いやり、永久に消えることのない悲劇の傷跡を人間の脳裏に焼きつけ、子供たちの夢と希望を打ち砕き傷つける現代の兵器の威力を、この広島平和記念公園ほど雄弁に物語る場所はありません。

この地球上に存在する5億の障害者は、絶対的な生命の尊厳の獲得を切に望んでいます。戦争が引き起こす障害の発生と生命の終焉は、ぜひとも避けなければなりません。しかしながら、戦争の危険はますます加速度を増しています。

人類は、自らのオ能を自らのニーズを満たすために使用することから、より多くの狂暴な破壊手段を開発することに向けています。幾世代にもわたってつちかわれてきた、人間のあらゆるオ能をふりしぼって生まれた人類労働力の産物が、人類にとって、まったく無益な兵器の大量生産に使われています。個人相互の協力と人類の組織力が、人間の破壊を唯―の目的とする、巨大な軍産複合体の設立に浪費されています。

このような悲惨がいつまで続くのでしょうか。

私たちは、全世界の障害者を代表して、この広島において、軍備競争に対し断固として非難の意を表明します。私たちは、世界的な軍縮運動の最前線に立ち、他の人びとともに手をたずさえて、正しい立場を獲得していくこと決意します。

障害者インターナショナルは、以下のことを表明します。

障害者インターナショナルは、「世界平和請願書」を、すべての国連加盟国に送付し署名を求めることによって、この平和運動の推進をすべての人びとに訴えます。

ビック・フィンエルステインが広島を訪れた時の様子
写真中央:ビック・フィンエルステインが広島を訪れた時の様子

ヘンリーエンズが広島を訪れた時の様子
写真後方:ヘンリーエンズが広島を訪れた時の様子


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