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【報告】成果報告会 改正障害者差別解消法スタート!「すべての事業者に合理的配慮の提供が義務化されます」 (キリン福祉財団助成事業)

2024年03月19日 イベント障害者権利条約の完全実施

ディスカッション登壇者一同

2024年3月13日(水)に成果報告会「改正障害者差別解消法スタート!「すべての事業者に合理的配慮の提供が義務化されます」 ~障害者権利条約の国内実施の観点から~」(キリン福祉財団助成事業)をオンラインで行いました。

「すべての事業者に合理的配慮の提供が義務化されます」を合言葉に開催した本成果報告会について、前半の報告を岡本直樹(DPI常任委員・CILふちゅう)が、後半の報告を生井祐介さん(つくば自立生活センターほにゃら)が執筆しました。以下、紹介します。


このプロジェクトは、DPI日本会議が2022年度から3年間、公益財団法人キリン福祉財団の助成を受けて実施しているもので、2022年9月に障害者権利委員会が発表した総括所見に基づき、国内法制度のアップデートを進め、障害者権利条約の完全な実施を目指しています。今年度は、3年計画の中間年にあたります。

成果報告と省庁からの報告

2023年度は、中央省庁の対応要領・対応指針の改訂に向けた働きかけや、総括所見の主要条文の解説書の作成、全国4ヶ所でのタウンミーティングの開催などに取り組みました。

本成果報告会では、これまでの成果に加えて、改正障害者差別解消法の施行により、民間事業者も合理的配慮の提供が義務付けられることについて報告し、内閣府、厚生労働省、国土交通省などの関係者も参加しました。後半では、合理的配慮の基本的な説明や、パネルディスカッションが行われ、幅広い視点からの議論がなされました。

冒頭、平野議長から登壇者への感謝の言葉が述べられ、地元熊本での知的障害のある生徒の入学試験での定員内不合格問題や名古屋地裁での優生保護法裁判の勝訴ニュースに触れ、障害者権利条約の理念の実現には、まだ課題があることが強調されました。その後、障害者差別解消法の改正に尽力された超党派の議員からのオンラインでの挨拶もありました。

平野議長
△平野みどり(DPI議長)(右)

キリン福祉財団大島さん
△キリン福祉財団常務理事の大島宏之さん

山本博司議員
△山本博司参議院議員(公明党)(右)

舩後 靖彦議員
△舩後靖彦参議院議員(れいわ新選組)(右)

早稲田ゆき議員
△早稲田ゆき衆議院議員(立憲民主党)

成果報告に入り、事務局次長の白井から障害者権利条約の審査や総括所見を活用した活動として解説本や改正試案の作成、そしてそれを活用し、4つの地域でのタウンミーティングの開催、特に群馬県でのインクルーシブ教育の取り組み、さらには韓国の事例を活用した研究会などを報告しました。本事業の最終年度である今年度は、障害者基本法の改正を推進するため、JDFや他の団体とも連携し、障害者基本法の改正に進めていきたいと呼びかけました。

DPIの白井
△白井誠一朗(DPI事務局次長)

続いて、改正差別解消法についての行政報告ということで、障害者政策担当の小林参事官からいよいよ4月1日から施行される改正差別解消法の行政報告を丁寧にして頂きました。

特に改正法の主なポイントとして、事業者による合理的配慮の義務化、そしてDPIでも課題となっていた迷子相談を解消するため「つなぐ窓口」を内閣府に設置されたことです。後者は、施行事業とのことですが、気軽に活用するよう呼びかけられました。

その後、厚生労働省の障害保健福祉部企画課の江口課長、国土交通省のバリアフリー政策課の田中課長から、省庁ごとに定めている事業者向けの対応指針の改正内容について、それぞれ丁寧にご説明を頂きました。

内閣府小林参事官
△内閣府障害者施策担当 小林 淳参事官

厚生労働省江口 満課長
△厚生労働省 障害保健福祉部企画課 江口 満課長

国土交通省 田中賢二課長
△国土交通省 バリアフリー政策課 田中賢二課長

省庁からの説明は、事業者団体向けのヒアリングを丁寧に行っていただいたため、例示を増やすなど、より具体的な対応方法について紹介されており、また私たちDPI差別解消法プロジェクトチームが差別事例を踏まえ、提案させて頂いた意見も一部取り入れて下さり、今後の各事業者の対応の変化を期待したいと思いました。

報告:岡本直樹(DPI常任委員・CILふちゅう)


パネルディスカッション報告

後半のパネルディスカッションでは、パネリストととして、DPI日本会議の佐藤聡事務局長、宮路拓馬衆議院議員(元内閣府大臣政務官 障害者差別解消法担当)、田中伸明さん(弁護士)、野口晃菜さん(一般社団法人UNIVA理事)、コーディーネータにDPI日本会議の崔栄繁さん、コメンテーターに同じくDPI日本会議の尾上浩二さんによる発言がありました。

まずは、それぞれの立場から「合理的配慮の提供義務化~これまでの取り組みと課題~」について、お話がありました。

田中さんの報告の中で、田中さん自身が受けた合理的配慮の実例が挙げられ、飛行機の搭乗した際に、客室乗務員が安全の案内の時に、ライフジャケットを実際に田中さんに渡して、このレバーを引けば膨らむことを教えてくれたことや、店などでお気軽にお声掛けくださいとあっても混雑時などにはなかなか声をかけづらいので、障害者が独力で操作できるシステムの開発なども必要だと話していたことが印象に残っています。

田中伸明さん
△田中伸明弁護士

野口さんの教育分野での合理的配慮では、授業で歴史などを覚える時に書く・声に出すなどの自分の得意な覚え方を選択したり、授業の進め方を子どもが自分で選べたりといった授業内容についての合理的配慮の報告がありました。また、合理的配慮の前に基礎的環境の整備も必要になることなど、初めて聞く内容だったので勉強になりました。

野口晃菜さん
△野口晃菜さん

つなぐ窓口については、月100件を超える相談が寄せられているとの報告もあり、設置に尽力された宮路議員からも永久的に設置したいとの力強い発言もありました。

宮路拓馬議員
△宮路拓馬衆議院議員(自由民主党)

「名古屋市障害者差別相談センター」では、月に1回の定例会議では、スタッフ5名の他に、商工会議所の方、弁護士会の方、障害当事者の方が会議をしているそうで、相談を受け付けた事例もホームページに掲載してあるようなので、じっくりと後で見たいと思いました。

佐藤DPI事務局長
△佐藤聡(DPI事務局長)

DPIの崔
△崔栄繁(DPI議長補佐)

尾上DPI副議長
△尾上浩二(DPI副議長)

今回のパネルディスカッションは、様々な立場や幅広い分野での報告があり、これから地元の活動で活かしていくヒントがたくさん得られたと思いました。

生井祐介(つくば自立生活センターほにゃら)

以上のように成果報告会を開催することができました。年度末の忙しい中、ご参加くださった皆さま、助成くださっているキリン福祉財団の皆さまに、改めて御礼申し上げます。


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