札幌宣言仮訳
2002年10月
1981年シンガポールで行われた第1回世界会議で、我々は連帯し、権利のために闘わなければならならないことを確認した。2002年の今日、我々はこれまでの歩みの中で最も強く団結している。すべての大陸を網羅する135ヶ国に国内会議があり、権利のために闘う準備は整っている。
109カ国から3,000人以上が参集した過去最大の札幌大会での発表および討議を通じて、1981年の創設以来多くの事が達成されたということを確認している。しかし、まだ多くの課題が残されていることも同時に認識している。国連の統計によると世界には約6億人の障害者がおり、そのうちの82%は発展途上国に住んでいる。社会の他の市民と異なり障害者は最も惨めな状況にあり、政策、環境意識、人々の態度から生じる障壁のために地域社会から孤立、排除されている。それゆえ我々は戦争と貧困及びあらゆる形態の差別、特に障害者に対する差別の根絶を目指して闘う。
障害者は疑問の余地なく世界で最大の最も差別されているマイノリティーグループであり、その人権は構造的に侵害されている。貧しい中でも最も貧しい人々に対する人権侵害は生活状況の悪化、侮辱的な扱い、快適な住宅、保健、教育、雇用、社会的統合の欠如を招き、死に直面することも多い。現存する国連条約のもとで、我々の人権は一般的に無視されるか、モニタリングの過程でも軽視されている。それゆえに、
- 我々は、市民的、政治的、経済的、社会的及び文化的に於ける全般的な権利を反映した特定の国際権利条約を要求する。そして、条約の信頼性、正当性及び効率性を保証するため、障害者の独自な視座を反映させる強力なモニタリング機構を備えることを要求する。
- 我々障害者は、この法律の作成にあたり『我ら自身の声』を要求する。我々に関するあらゆるレベルのあらゆる事項に関して意見が反映されることを要求する。
- 我々は、国連事務総長が障害者のための『国際人権条約』作成に必要な便宜を継続して提供し、『国連障害者プログラム』を支援するための予算の再配分を要請する。
- 我々は、すべての国連加盟国が条約の作成と採択を支持すること及び障害者、特に開発途上国の障害者の参加を支援するための『任意拠出金』の創設を懇請する。
- 我々は、全ての障害者及び障害者団体が条約のニードと利益について一般市民と政治家を教育することを奨励する。
さらに、
- 我々は、すべての国が差別禁止法を採択し実施すること、及び障害者への機会均等を保証する政策を実施することを要求する。
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