障害者欠格条項調査2025年版（2025年5月）

■概説 　成年後見制度の利用者を対象とした欠格条項は、2019年の法改正で削除されましたが、それと引きかえるようにして、「心身の故障」、具体的には「精神の機能の障害」の欠格条項をもつ法令が増え続けています。 　それ以前の法改正として、2001年に、視覚、聴覚、言語の障害や、身体障害、精神障害がある人に対する絶対的欠格条項の見直し法が成立しましたが、大半の法令に「心身の障害」、具体的には「○○の機能の障害」に対する相対的欠格条項が残されてきています。 　2025年調査結果を、前回2023年と比較すると、2023年4月以降に新設された13法令において、法律に「心身の故障のため職務の遂行ができない」などの条文が設けられました。そして、各法の施行規則などで「精神の機能の障害のため職務を適正に執行するに当たって必要な認知、判断及び意思疎通を適切に行うことができない者」のように規定されました。例えば、「脱炭素成長型経済構造への円滑な移行のための低炭素水素等の供給及び利用の促進に関する法律」とその施行規則などが挙げられます。 　2025年5月、「災害対策基本法（1961年公布）」に、「心身の障害により被災者援護協力業務を適正に行うことができない者」を役員に含む団体は「被災者援護協力団体」として登録できない、という欠格条項が追加されました。 　このようにして、法令の新設や改正の際に、既存の法令の欠格条項がコピー＆ペーストされています。 　なお、欠格条項があった法令自体が廃止されたものもあります。2023年調査以降に「行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律」や「大麻取締法施行規則」などが廃止されました。

■ダウンロード 　・法令一覧2025（MSExcel　50KB） 　・条文一覧2025（MSExcel　201KB）

何らかのリレーショナルデータベースソフトを利用されている場合、エクセルデータをインポートして、 法令一覧2025の「法律ID」と、条文一覧2025の「法律ID」とをリレーションシップ機能で結合のうえ、参照することができます。

補足:分類の数字について

法令一覧の項目のうち、法律と政省令の区分について 1は法律、0は政省令

条文一覧の項目のうち、次のＩＤについて

PrIDは、各条文につけた固有のＩＤ

CfIDは、条文の分類

3　視覚

4　聴覚言語

5　精神

7　心身の故障

8　権利制限

10　心身の障害

13　身体

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