1.DPI= Disabled Peoples'International
(障害のある人々の国際連帯組織)
DPIは、われら自身(障害当事者)の声をスローガンに国際障害者年である、1981年12
月シンガポールで、世界53ヵ国の障害者の代表が集まり、結成したNGOです。
それまで障害者の生活にかかることは全て、医師やリハビリテーションの専門家など、
障害当事者以外の人たちが決めていました。障害者のことは障害者自身が決めるという
信念のもと結成したのがDPIです。
DPIには、現在、全世界で120カ国以上が加盟しており、アフリカ、アジア太平洋、ヨー
ロッパ、ラテンアメリカ、北アメリカとカリブ海の、5ブロックにより構成し、それぞれの地域
で、様々な活動を行っています。
そのほかWHO(世界保健機関)等の諮問機関を務めるほか、ILO(国際労働機関)で
も、協力関係にある団体として、特別リストに載っています。各ブロックから選出された世
界評議員で構成されているDPI世界評議会は、DPIの最高決定機関で、DPI世界会議で
確認された。活動方針に基づき、4年間の任期で活動します。
なお、2000年4月1日現在、DPI世界評議会本部は、カナダの、ウイニペグにあります。
2.DPI世界会議
DPIは、4年に1度、福祉、人権、平和、環境、女性などの、各分野が抱える課題につい
て、世界の障害者の視点で考え、行動提起をするDPI世界会議を開いています。
これまで、1981年12月にシンガポール、85年9月にバハマ諸島のナッソー、92年4
月にカナダのバンクーバー、94年12月にオーストラリアのシドニーで開催し、98年12
月、メキシコのメキシコシティーでの第5回大会で、第6回DPI世界会議の開催地に、
札幌市が決定しました。
3.DPI日本会議
1986年にDPI世界会議に加盟しました。初代議長は、ヤシロエイタ氏(衆議院議員)、
現議長は、山田昭義氏(社会福祉法人、AJU自立の家常務理事)です。2000年4月1日
現在、39団体が加盟しており、障害者の生活全般にわたっての活動を進めています。
主な活動は、次の6項目があります。
○ 障害者に関する、法律や制度のチェック。
○ 公共交通機関の、バリアフリーを進めること。
○ 障害者に対する、人権侵害の改善。
○ 障害者が、地域で生活できるための活動(自立生活)を進めること。
○ 女性障害者の、権利確保と性に基づく差別の撤廃。
○ 郵政省、ボランティア貯金、寄付金事業による、アジア太平洋の障害者への援助。
また、障害者への正しい理解と「完全参加と平等」を実現するためにシンポジウムや、
学習会の開催、国会や行政への要請、デモンストレーションの実施、機関紙「われら自
身の声」を発行しています。
毎年1度、開催する総会で選出した。20名の常任委員により、常任委員会を中心とし
て、総会で確認された方針に基づき、活動を進めています。
札幌大会の開催に当たっては、日本の責任団体としての立場になり、世界評議会との
連絡調整、世界への窓口、日本政府機関への対応、国内全域に関する連絡調整などを、
「アジア太平洋障害者の十年」最終年記念国民会議と札幌大会組織委員会と連携しなが
ら進めます。
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