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特定非営利活動法人(認定NPO法人)DPI(障害者インターナショナル)日本会議

Japan National Assembly of Disabled Peoples' International

A Voice Of Our Own(我ら自身の声)

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HOME>活動内容>2010年度活動方針>重点課題>精神障害者の人権と地域生活の確立に向けて

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活動内容

重点課題6) 精神障害者の人権と地域生活の確立に向けて

精神障害者の全般的な状況として、通院者は267万人、入院者は35.3万人と全年齢層で増加している。また12年間連続して3万人を越える自殺者の背景に、社会的経済的精神的な居場所をなくした精神疾患を抱えた人の困惑と孤独が広く認知されるようになった。

2009年9月「精神保健福祉医療の更なる改革に向けて」がまとめられた。これは2004年に発表された「精神保健福祉の改革ビジョン」の後期5年の重点施策として位置づけられるもので、(1)精神医療の質の向上、(2)地域生活を支える支援の充実、(3)普及啓発の重点的実施等が掲げられている。しかし、国の予算の配分状況を見ても、医療に偏っており、入院から地域生活への移行支援と生活支援への配分は非常にアンバランスである。むしろ「心神喪失等医療観察法」の施行を受け、よりその偏りが顕著となっている。

「自立支援法」の福祉サービス利用者中、精神障害者の占める割合は8.3%(2007年)から10.2%(2009年)となっている。一方で、「自立支援法」によって通院医療費や各種サービス利用料の自己負担が増えた。また、障害程度区分等の問題もあり、精神障害者の地域生活支援についての地域間格差は大きく、居宅生活支援事業や地域生活支援事業を使える量に隔たりが大きい。

また、住宅の契約時の直接差別条項がまかり通る状況の中、差別禁止法・条例への期待は大きい。

DPI日本会議では、常任委員会で精神障害者の人権問題に関する学習会を開催し、状況と課題認識を共有し、取り組みを進めていくことを確認してきた。

当面の課題

1.精神科病床も通報義務の対象とした虐待防止法の制定

閉ざされた精神科療養病棟で退院のメドがないまま、暴行や放置等の虐待事例は累々と続いている。その密室性から、虐待・人権侵害が生み出されやすく、また、表面化しにくいという点で、入所施設と同様の構造的問題がある。精神科病床についても、通報義務など実効性のある形で虐待防止法の対象とすることが必要である。また、いつでも外部の権利擁護者が、病棟や施設に立ち入れる仕組みが求められる。

2.社会的入院を解消するために地域移行を促す法制度を

「改革ビジョン」で「10年間で7万2千人の社会的入院の解消」と掲げたが、遅々として進んでいない。15万人とも、20万人以上とも言われる「社会的入院」解消のために、次のような点を盛り込んだ、地域移行を促す法制度が求められる。

  • 精神科病棟の療養環境を変革するため、守られるべき患者の人権(例「入院中の精神障害者の権利に関する宣言」大阪府精神保健福祉審議会.2000)の明記。
  • 権利が守られているかどうかについて、病棟に外部の権利擁護者が訪問し滞在しながら患者の声を聴いていく、オンブズパーソン制度の確立。
  • 長期入院者のエンパワメントのためにも、境遇や体験を共有するピアサポーターの継続した支援は不可欠である。ピアサポーターによる支援を地域移行支援の必須事業として位置づけ制度化を行う。
  • 病院敷地内の「退院支援施設」は、結局は何ら働きかけのないまま敷地内に終末施設として留め続けることになる。看板かけかえの「退院支援施設」を撤回するとともに、真に地域移行を進めていくため、一人ひとりに合った支援を本人が体験利用しつつ選んでいける制度の創設。

国の隔離収容政策がもたらした人権侵害への責任をとるためにも、これらを含んだ、地域移行を促す法制度化が強く求められる。

3.医療観察法廃止と「精神科特例」解消を

心神喪失者等医療観察法は施行後5年目の見直しを迎えている。この法の対象者とそうでない者の間に、本来提供されるべき精神医療に違いはない。しかし、医療観察法には年間250億円という膨大な予算がついている。一方、ずっと問題が指摘されてきた「精神科特例」は、事実上維持され続けている。

精神保健福祉法による入院も、地域での生活支援を充実させ、精神科病床を減らすことで他科並みの人手を確保し、十分に医師の診察を受けられ、ひとりひとりに合ったメニューがつくられるようにするべきである。そして早期に退院して地域で生活をおくれるように社会全体が変わることが求められる。

「治安」を口実にした施設に予算がつぎ込まれる事態は、精神障害者に対する社会的偏見、差別意識を増幅させている。精神障害者を「危険な者」と見なし、多大な予算を使い特別な建物に閉じ込める医療観察法の廃止を求めていく。そして、「精神科特例」の解消とともに、入院患者が社会資源を体験利用するなど、地域生活支援の資源・財源を飛躍的に増大させることが求められる。

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