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活動内容
障害者の権利条約の批准と完全実施に向けて
権利条約の批准の動きが本格化してきている。批准は歓迎するも、高いレベルでの批准を求めて活動してきた私たちの活動の真価が広く社会に問われるときが来たといえよう。
2008年5月3日に条約が発効した。批准国は条約の実施を義務付けられることになり、権利条約の国際的な実施のための障害者権利委員会も同年11月に設置された。2009年4月現在、51の国が権利条約を批准し、さらに30カ国が権利条約選択議定書を批准している状況である。
こうした国際的な動きの中で、日本政府が批准を進める方針を明確に打ち出したのが2009年1月であった。障害者基本法といくつかの政省令の改正で批准を行うというものであり、残りの課題は批准後に行う、というのが政府の立場である。それに対してJDFは、「批准は求めるが拙速な批准には反対する」という立場のもとで、国会等へのロビー活動を展開した。これは一定の成果を得て、現在、批准の動きは一応止まってはいる。今後、私たちは、批准に際して改正の必要な法制度、批准後に改正していく法制度、と細かく提案する必要がある。そして、国会や社会から一定の理解を得る取り組みも今まで以上に重要になる。
高いレベルの批准のためには、障害者基本法改正、差別禁止法の制定、原則インクルーシブ教育法制度の確立、刑事訴訟法の改正、地域生活の確立のための法制度の確立、権利条約の国内履行のための監視システムの構築等々、多くの課題が具体的に検討されなければならない。そのためにDPI日本会議は、以下の活動をJDF構成団体をはじめの他団体と共に展開する。
第一に、具体的な政策提言のための活動である。まず、今国会における定時改正が行われる障害者基本法を、条約に近い高いレベルで改正させることが至近の課題である。ここで、差別禁止法への道筋と、障害当事者の実質的な参画が保障されるモニタリング機構を最低限、確保しなければならない。また、JDF加盟団体やその他の団体と協力し、批准への具体的な条件作りを進めると同時に、批准後に必要となる取り組みも具体的に提示する。
第二に、JDF地域フォーラム開催の動きと連携しながら、障害者差別禁止法や地域での条例作りに取り組んでいく。権利条約は障害に基づく差別を禁止する法律の策定を要請しており、条約の履行という点で最大の課題の一つである。さらに、権利条約批准に向けた差別禁止法への道筋作りとして、2007年のDPI世界会議韓国大会の特別セッションで行った日韓セッションの日本開催を実現させる。
第三に、上記活動を効率的に推進するためにも、広く社会に働きかける活動を行う。JDFの今年度活動方針の中には、権利条約の実施に向けた産業界や教育現場等との「対話」があり、こうした動きをDPI日本会議が率先して、積極的に展開する。
障害当事者主導の権利条約の批准並びに国内完全実施は、これらの取り組みにかかっているといえよう。