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活動内容
バリアフリー新法の効果的活用に向けて
2006年12月に施行されたバリアフリー新法は、対象者の範囲を広げた。また、交通バリアフリー法とハートビル法を統合しバリアフリー化対象の範囲も拡充した。その後、策定された基本方針は、旧法の交通バリアフリー法の各種整備等の目標年次である2010年までの目標を継承拡充するものであり、各種公共交通機関のバリアフリー化整備を大幅に進めなければならないものとなっている。
また、新法により基本構想の重点地区の範囲も広がった。その範囲は、これまでの「鉄道駅とその周辺」から、障害者や高齢者等が日常生活でよく利用する生活関連施設を中心とする地域エリアも重点整備地域とできるようになった。そして、地域住民及び障害当事者の提案・参画が法的に明記されるなど、当事者がより深く関与できることとなった。さらに、ホームからの転落防止策として最も有効なホームドア・可動式ホーム柵が独立した基準となり、その整備が求められるようになった。
しかし、バリアフリー新法においても、わたしたちが求め続けている「移動権(利用権を含む)」や「乗車拒否や利用拒否」の禁止規定は明記されていない。このために、バリアフリー化設備のある施設や車両において、「乗車拒否」や「利用拒否」を防げないという大きな矛盾が残されたままである。そうした課題に対しては「心のバリアフリー」という形でしか対応が示されておらず、当事者参画による職員研修等の提案・実現が重要になってくる。また、切れ目のない移動の確保やそのための交通体系の整備も、新法においても依然として課題として残されたままである。
DPI日本会議としては、引き続き「乗車拒否・利用拒否」「設備の未整備や不適切な接遇による事故」「バリアフリー化の進展の地域間格差の拡大」「無人駅化・駅員削減などによる新たなバリア」「基本構想の当事者参画の著しい格差」等の問題に対して、取り組みを進めていくことが必要である。
今年は、バリアフリー新法施行に伴う各種ガイドラインの見直しや新たな法律の実際の運用の一年目に当たる。DPI日本会議としては、これらの動向を注視し、参画し、これまで以上に、より安全に円滑に移動・利用できる様に、2007年度末までの継続した取り組みを進めていくことが重要になる。
以上の状況をふまえ、今年度は、下記の諸活動を行う。
- 権利条約の国内履行が課題になる中で、あらためて「移動・利用の権利」及び「乗車拒否・利用拒否の様相と障害者差別性について」を明確化していく。
- ユニバーサルデザインに基づく改善が課題となる中、知的障害や精神障害者、難病者等の課題の明確化を進めていく。また、ハンドル式電動車いすやストレッチャー利用者を想定したバリアフリー化を推進していく。
- ハンドル式電動車いすの利用に関する委員会やホームドア・可動式ホーム柵の委員会へ積極的に参画し提言していく。また、この間、電車やバスに比べて課題が残ったままになっている航空機利用のバリアフリー化について取り組みを進める。
- 法律に明記された協議会や住民提案制度を活用して、より一層の当事者参画を推進していく。公共交通機関のみならず、生活関連施設やSTS等も含めたまちづくり的な視点からの提言・検討をしていく。
- バリアフリー新法を使いこなしていくために、当事者バリアフリーアドバイザー養成の研修プログラムを実施する。また、当事者参画に基づく接遇研修について、プログラムや教材・人材(当事者講師)の検討・開発を進める。