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障害者の機会均等化に関する基準規則ってなんだろう?(4)
(「われら自身の声」記事より)瀬山紀子(お茶の水女子大学 大学院)
前回は、人々の意識のこと、そして医療やリハビリテーションを受ける権利について、書きました。今回は、日常生活面での支援サービス、アクセシビリティ、そして教育について考えてみましょう。
Q 日常生活面について、基準規則ではどのような規則がありますか?
A 基準規則の四に、支援サービスに関する項目があります。そこでは、「政府は障害を持つ人が、その日常生活面での自立のレベルを高め、その権利を行使するのを支援するために、障害を持つ人用の補助具を含む支援サービスの開発と提供を保障すべきである」とあります。なかでも重要なのは、この日常生活を送るための介助計画は、その利用者、つまり障害を持つ人自身が、「運用に決定的な影響力を持つ形で立案されるべき」と書かれていることです。介助や生活にまつわる国の政策を作る段階で、障害を持つ人自身の声をきちんと反映させることが重要なのです。支援サービスは、障害を持つ人が、充実した日常生活(仕事や学校、余暇活動など)をおくるためにあるのです。これはとてもあたりまえなことのように思いますが、支援サービスが本当に障害を持つ人のために作られているのかどうか、いつも立ち戻って考えないといけない現状も一方で続いているのではないでしょうか。
Q 基準規則では、どのようなアクセス権を保障しているのですか?
A アクセスという言葉は、「近づくこと」「利用を可能にすること」を意味しています。
基準規則では、アクセス権を「物理的環境」と「情報とコミュニケーション」という二つに分けてそれぞれ説明しています。「物理的環境」というのは、例えば、住宅や建造物や公共輸送サービスといった「まちづくり」の領域に入ります。交通行動(駅やバスなどのバリアフリーチェックをして、誰もが利用しやすい街をつくるための行動をしている運動)なども、この物理的環境のアクセス権を要求する活動です。基準規則の中には、障害を持つ人の組織などが、建設段階当初から意見を述べることの重要性が書かれています。もう一つの情報とコミュニケーションについての項では、「政府は、障害を持つ多様なグループが情報サービスと文書を利用できるような戦略を策定すべき」であると書かれています。そして、視聴覚の障害(損傷)を持つ人や、「認識の困難を持つ人」に対する適切な技術、そしてわかりやすい言葉が用意されるべきだと書かれています。また、手話も含めた多様な言葉の使用が常に地域社会の中で考慮されるべきであることも書かれています。情報へのアクセスは、とても重要な権利です。そして、情報を伝える方法は、常に様々な人がいることを前提に、全ての人に開かれていることが重要です。
Q 教育について、基準規則ではどのような方向が示されていますか?
A 基準規則では、「政府は障害を持つ児童・青年・成人の統合された環境での初等・中等・高等教育機会均等の原則を認識すべきである」と書かれています。これは、「原則」です。さらに、ろう者と盲ろう者には、特別なコミュニケーションの必要性という点から、ろう学校などの学校、もしくは普通学校の中に特別な学級での教育が適切といえるかもしれない、と書かれています。いずれにしても、基準規則の中で教育について書かれている重要な点は、全ての人に(どんなに重度の障害を持っている人に対しても)、教育の機会(障害を持たない生徒と同じだけの教育的資源のもとになされる教育)が保障されなければならないということです。学校、大学などのアクセス権は、現在でも大きな課題です。くり返し教育へのアクセス権は、全ての人の権利だという言葉に立ち返ることが必要です。
(★基準規則に関する質問や活用法についてのアイデアがあったら本誌編集部までぜひ声をお寄せください。)
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