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トップページ>障害者を取り巻く問題>社会福祉基礎構造改革支援費支給制度>介護保険統合議論について(2004.1〜)
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■■障害者8団体と厚労省障害保健福祉部との話し合いの報告■■
■2004年2月19日(木)
先週に引き続き、障害者8団体の話し合いを2月19日の午後4時より行った。
前回の厚労省との話し合いでは、池田省三氏(龍谷大学教授)から介護保険の話を伺うとともに、障害者団体の持つ課題も含めて議論した。これを受けて、今回の厚労省との話し合いは支援費と介護保険の関係についての議論に入っていくことが確認された。
また、公明党厚生労働部会より2月24日に障害者福祉施策に関する要望を障害者団体から聞きたいと言うことで案内があった件での対応を協議した。これについては、障害者8団体にピープルファースト、精神障害当事者も加えて参加することとなった。さらに、8団体協議の状況について節目に合同集会や記者会見等で報告していくこと、23日に予定している8団体勉強会の予定確認等を話し合った。
午後5時からは、村木課長、間課長補佐をはじめとする障害福祉部と、前回同様に老健局から渡辺企画官、宮崎課長補佐の出席のもとで話し合いを行った。
まず間課長補佐が配付資料「意見交換のための資料(その4)」に沿って介護保険と障害者施策について対比的に説明された。
介護保険法は老人福祉法と老人保健法を基礎にその上部に位置づけられており、障害分野に対しても身体障害者福祉法・知的障害者福祉法・児童福祉法・精神保健福祉法の各法を基礎としてその上部に介護保険が入る組み立てが考えられること、施策はメインシステムとサブシステムによって成り立っていること等が説明された。
次に具体的にサービスの対象者と利用の決定について、措置制度・精神障害者施策・支援費制度・介護保険の各制度を比較しながら説明された。その中で、ケアマネジメントについては自治体からガイドライン策定の要望があること、ケアマネジメントの今後の課題として、エンパワメント・ソーシャルワーク機能の充実や制度としての位置づけがあげられた。また、障害のニーズは特に多様であり、特別なニーズについて、その状況と内容を明確にする必要があるとされた。
説明に続く参加者とのディスカッションでは主に次の事項について質問・意見が出された。
「障害者施策と介護保険の関係を考える際にはアセスメントの問題が重要で、理念的には類型化のサービスから個別化のサービスに変わっており、支給量を要介護度で段階的に決めるのはこの流れに反している。公平性の意味するところは等しく分けるということではなく、必要なところに必要なだけ使うことではないか。」「必要なところに必要なサービスを提供するという点では同意するが、より妥当性の高いシステムとはどういうものか。現在ある地域格差の問題も十分に考慮しなければならない」
「知的障害者の場合は定義がなく、従って認定ができず、手帳制度もできなかった。介護保険ではそれができるのか。また、苦情解決システムの支援費と介護保険の利用実態をデータで示して欲しい。」「知的障害者のニーズについても、他障害と同様に、生活の中でどんなケアが必要かという観点から捉えられると考えている。介護保険では痴呆性高齢者に対して“見守り”も含めたアセスメントを行うように変わってきている。苦情解決についてのデータは、支援費についてのデータは現在ないが、介護保険については国保連に寄せられたデータがあるので、次回資料を用意する。」
「介護保険の支給限度額を越えてサービスを必要とする人について、どのように対応するのか。現状の支援費制度で受けているサービス量を担保できるのか。」「介護保険で全てまかなうのではなく、税によるサービスや医療保険も含め様々な方策がある。介護保険の話とは別に、どういう介助を必要としている人にどれくらい費用がかかっているのかという議論が重要になる。」などのやりとりがなされ、これらの質疑を通じて、ケアマネジメントがもつ問題点、特別のニードをどのように具体化し財源確保をするのか等の議論がなされた。また、課題のある両制度を統合する議論よりも第三の方法を模索してはどうかという意見も出された。
次回は2月27日(金)17時から、今回議論できなかった利用者負担や保険料などの課題も含め、引き続き支援費と介護保険との関係について検討する予定である。
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■2004年2月27日(金)
村木課長、間課長補佐をはじめとする障害福祉部と話し合いを行った。
最初に、特別のニーズに対する上乗せサービスについて意見が交わされた。障害者団体側からは、
・介護保険に税財源でサービスを上乗せする仕組みにした場合、生命維持に必要な基礎部分である介護保険を越えるサービスを市町村が行わない可能性が高い。
・介護保険が基礎部分になった時に支援費制度はどうなるのか。
・これまでの政策を転換して、基礎部分を市町村が担い、重度障害者などの基礎部分を超えるサービスは国が責任を持つという考え方はどうか。
・介護保険の導入の時に、介護保険以外のサービスはあまり増えなかった。障害者を統合して、介護保険で対応できないサービスを確保できるのか。
などの意見が出された。
これに対して厚労省からは以下のような考えが示された。
厚労省からは、
・財源は、税・介護保険・医療保険・自己負担しかないので、介護保険の上乗せを考えた場合、税で行うことが有力な考え方である。
・現在の65歳以上と40歳以上の特定疾病の障害者に行っているように介護保険を基礎にして支援費制度を上乗せで使う方法をとることもできるし、それ以外により良い方法があるかについても考えている。
・スウェーデンのように市町村が基本的な部分を行って、それを越えるものを国が行うという考え方はわかるが、国が全額負担する場合、極めて限定された人に限定された使い方になり、自由度は狭まるのではないか。
・介護保険の導入の時は、介護保険本体を大きくしてそれ以外のサービスを増やすという視点はなかった。障害者の場合は事情が違って、介護保険以外のサブシステムが重要だと考えている。
これらのやりとりを受けて、二階建てをとる場合の具体的な仕組みとその将来的な安全性が担保されないと、地域で重度な障害をもって生活している人の不安は拭えないので、もっと判断のための材料が欲しいということを伝えた。
続いて、厚労省よりニーズを顕在化させる仕組みとしての市町村障害者計画の必要性について資料をもとに説明がなされた。高齢者には、市町村に老人福祉計画、老人保健計画、介護保険事業計画が義務づけられており、市町村が計画策定を通じてニーズを把握するよう仕組まれている。市町村障害者計画は現在義務づけされておらず、計画を策定しても数値目標まで掲げているところは少ない。今後は市町村障害者計画を義務づけし、市町村障害者計画を積み上げて国の障害者基本計画を作っていくことなどの必要性について議論がなされた。
また、前回から議論されている特別のニーズへの対応としてどういう介助を必要としている人にどれくらい費用がかかっているのかという論点については、障害者は高齢者に比べて数が限られており、現在の障害者の統計や支給決定の内容から十分把握できるのではないかという意見もだされた。
知的障害者の分野からは、グループホームについて支援費では出身地の市町村が支援費を支給しており、介護保険ではグループホームのある居住地の市町村が被保険者になっていることの違いに対する懸念も示された。
次回は3月5日(木)17時から、引き続き介護保険と支援費との関係を考えるとともに、障害福祉施策の立場から研究者の北野誠一氏からの意見も伺う予定である。
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最終更新日2004.3.10
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