DPI日本会議ロゴ

特定非営利活動法人
DPI日本会議

ホーム
上へ
サイトマップ
DPIとは
活動内容
障害者を取り巻く問題
権利擁護センター
書籍案内
リンク・情報コーナー
機関誌「DPI」
メールマガジン登録
各種募集
DPIカード
第6回DPI世界会議


★おすすめの本★
第6回DPI世界会議札幌大会報告集 世界の障害者―われら自身の声

トップページ障害者を取り巻く問題社会福祉基礎構造改革支援費支給制度> 障害者(児)の地域生活支援の在り方に関する検討会 >第1回〜第14回までのの検討会

第2回
障害者(児)の地域生活支援の在り方に関する検討会
傍聴感想 (DPI日本会議事務局次長 尾上浩二)

■前回を超える傍聴参加申込み〜80名の傍聴申込み
 第2回検討会が、6月9日14〜17時、虎ノ門パストラルで開催された。
 前回を超える80名の傍聴参加申込みが寄せられ、抽選の結果49名の傍聴が認められた。マスコミや議員等も含めて、総勢80名の傍聴者となった。会場は、さながら集会のような様相を呈した。
 この検討会の議論への関心は高い。今後の障害者のサービスや生活の行方に関わるものだから、当然とも言える。
 今回から各委員からの意見発表が始まり、さらに、今後ヒアリングも進められていく。議論の内容に注目するとともに、私たち側からの意見集約や提起が重要になってくるだろう。

■知的障害者の当事者参画について
 前回の検討会で提起された知的障害者の当事者参画について、事務局から「委員ではなくオブザーバーとして常時参加できる席を設けさせていただく。座長から指名があった場合は、発言もある。ヒアリングでは複数の知的障害者からの意見発表の機会を持つ」との考えが示された。
 これに対して、中西委員からは「これまで知的障害者の参画はなかなか社会に認められていなかった。この委員会に知的障害者が参加でき、厚労省が知的障害者の意見をききながら進めているということが明らかになれば、厚労省は大きく変わったなということになる」との意見提起をあらためて行った。
 また、別の委員からは「利用者本意、当事者主体をいうのであれば、知的障害者の当事者委員について、前向きに本委員会として検討してほしい」との意見提起もあった。
 だが、会議の最後で、座長から「オブザーバー参加ということで、具体的な参加については相談したい」とのまとめがなされた。
 今後、形式的な参加に終わらないように、参加の仕方、ファシリテーターの配置や資料の作成方方法など、実質的に知的障害当事者が参画できる体制や議事の進め方が求められるだろう。

■障害者のニードに対応したサービスの必要性を委員から提起
 今回は、利用当事者4名、相談支援事業者3名から意見提起がなされた(残り7名の委員については、第3回目の検討会で発表予定)。
 利用当事者からの提起では、障害者の生活ニードの多様性とそれに対応したサービスやシステムの必要性が強調された。
 詳しくは、別の委員会メモを見てもらえれば分かるが、小見出し(メモ作成者がつけたもの)を再掲しておきたい。

  1. 聴覚障害者のコミュニケーション支援は共助だけでなく、公的保障を。ろう重複障害者が利用できる社会資源を
     

  2. 障害別を超えて 世帯単位から個人単位への組み替えを 障害者の社会参加を支える介助と介護概念の見直しを
     

  3. 自立生活センターのサービスを組み込んだシステムを ホームヘルパーではなくパーソナル・アシスタント・サービスを
     

  4. 奪われてきた地域生活の実現を 重要な相談事業 知的障害者のニードに対応できない高齢者向けヘルパー
     

  5. 支援費制度で不可欠な基盤整備・仕組みづくり 一律の国庫補助基準は問題〜全身性障害者介護人派遣事業の平均利用時間は基準を上回る月160時間
     

  6. 日中活動、就労支援、介護、レクリエーション等々 多様な活動の地域生活支援 既得権温存ではなく新しい理念・方法を明確に
     

  7. 支援費制度は利用者主体ではなく事業者主体 画一的な支給決定をする市町村は支援費の理念に反する

 意見発表を聞いていて、聴覚障害者のコミュニケーション支援への公的保障や、ろう重複のニードに対応した社会資源の不足や、知的障害者が地域生活を実現していく当たってサービス開発が不可欠で既存の高齢者向けヘルパー(介護保険ヘルパー)では知的障害者のニードに対応できないこと等の指摘は興味深かった。
 また、世帯単位から個人単位への組み替えや障害者の社会参加を支える介助、パーソナル・アシスタント・サービスに向けた介護概念の見直しが必要であることが、複数の委員から提起されている。
 これらの意見提起をふまえて、今後の議題や論点整理が行われていくことが必要だ。
 また、今後の検討の進め方で、精神障害者施策との関連をめぐっても委員から「精神障害者の委員会は医療関係者の人が多く、こんなに活発な論議ではない。この検討会は当事者が6人入っており、地域のいろんな活動を実施している人も入っている。こういう文化が、精神障害者の施策にもしみ通る必要がある」との提起があった。

■生活支援事業の調査報告、ヒアリング案が示される
 今年度から急きょ一般財源化されることとなった、市町村生活支援事業や療育等支援事業についての全国調査が明らかにされた。
 事務局は、今年度は、実施箇所数も増えている、また、一ヶ所当たりの予算は同額が多く、増えているところ、減っているところも双方あることを理由に、「平成15年度は悪くない」との評価を示した。しかし、これは、各自治体とも、昨年9月の概算要求まではこれらの相談支援事業が「重点施策」として位置づけられていたことを受けて、今年度予算編成の時には力を入れて予算確保を行った(国が一般財源化の方針に急転換した時には、すでに予算の大枠は組み終わっていた)ことの現れではないだろうか。
 「平成15年度は悪くない」との評価に示される通り、2004年度以降どうなっていくかに注目していく必要がある。また、一般財源化を受けて、この事業が縮小に向かわないように各自治体に対して働きかけていくことが重要だ。
 ヒアリングについては、第4〜6回目に実施予定の案が示された。
・委員以外の当事者からのヒアリングとして知的障害者本人、重症心身障害児者関係、自閉症関係、
・地域ケアネットワークの実践例として横浜市、滋賀県、長野県北信圏域、
・海外の動向として、アメリカ、イギリス、スウェーデン
 という案が示されている。

 次回6月24日は、7名の委員からの意見発表である。引き続き、検討委員会への議論に注目していく必要がある。
 

 前のページへは、ブラウザの「戻る」でお戻りください。

最終更新日2003.6.11