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1月21日(火)報告

障害者を閉め出した上で、全国部長会議開催

〜厚労省は質疑応答すらまともに出来ず

 昨日、21日は10時から、「全国厚生労働関係部局長会議」が厚労省2階の講堂で開催された。今週は関東のグループを中心に、連日、厚労省前でのビラまき、アピールを継続して展開中であるが、この日は部長会議にあわせて全国行動して行動を行った。寒風の中、全国から500名が参加した。
 この日の前日夕方、社会援護局(障害者福祉課のあるセクション)局長が、マスコミ関係者を集めて、学習会を行うことが伝えられ、一時は、「ここで説明をして21日の部長会議で方針提示してしまうのではないか」との推測も流れ、緊迫した。それに対して、今回の緊急行動委員会側でも記者会見を設定した。結果的には、「学習会」では目新しい情報はなく、これまでの「補助金の交付基準を定めるだけで、ヘルパーの上限設定をするものではない」との説明程度だった。また、21日の部長会議には、この問題については提示しないことも明らかにした。
 当面最悪の状態は回避されたと判断し、21日は最大限結集ではなく、「可能な限りの結集」と位置づけたにも関わらず、500名以上の仲間が結集した。それだけ、この問題に対して、不安と怒りを持っている仲間が沢山いるということを示している。

■部長会議の傍聴拒否、トイレ使用すら制限
 この日、厚労省は「特別警戒体制」と称して、完全に障害者をシャットアッウトする姿勢で臨んだ。地下鉄改札から厚労省の地下1階はつながっており、通常ならば、この地下通路から厚労省のエレベーターで地上へ上がる。だが、この日は地下通路(エレベーター)のシャッターを閉ざしてしまった。それだけではなく、車いすトイレの使用を「1回につき1名」と不当な制限をするという異常事態になった。(厚労省の建物の中には車いすトイレは4か所あるのにもかかわらず!)
 さらには、通常認められている障害者団体の部長会議の傍聴まで拒否し、完全に障害者を締め出した上で部長会議を開催した。こうした障害者閉め出しの姿勢は、今回の上限設定を決めた厚労省の姿勢を象徴している。
 午前中は、こうした厚労省の酷い対応に対して、抗議のアピールを行った。「私たちは施設や病院では、トイレの時間を制限されてきた。トイレにいきたい時に行けないというのは、人間としての尊厳を傷つけられる。それと同じことを、貴方たちはやっている。人間としての心は無いのですか」と追及をする。
 不当なトイレ制限のために、20人以上の障害者が待たされる事態になり、一時は騒然となった。しかし、私たちの正当な抗議と要求により、「1回につき4名まで」と制限を緩和させた。

■「施設に戻れというのか」「自立生活の夢をつぶすのか」
  一人ひとりの思いをアピール

 都道府県から参加した部長に、この問題をアピールしようと、昼休みに集中してビラ撒きとアピールを行った。この日も、切れ目なくアピールが続いた。
 「長年の施設生活に終止符を打ち、自立生活を始めた。ヘルプサービスに上限が設けられると、地域での生活が続けられなくなる。厚労省は、また施設に戻れというのか!」と怒りの声。
 ピープルファーストの仲間からは、「施設を出て、地域で暮らしている。もっと介護を増やしてほしいと思っているのに。増やすどころか、減らせというんですか!」と、悲しみと怒りのために、涙ながらのアピールがあった。
 また、重度の脳性マヒの女性は、長い時間をかけてトーキングエイドに文書を打ち込んでアピール。「自立生活を夢見て、自立生活プログラムを受けて準備してきた。厚労省は、自立の夢をつぶすのですか?」。
 これの声を厚労省はどう受け止めるのだろうか。
 今回のように一人ひとりの切実な思いをもとに、怒りのアピールが切れ目なく続くことはこれまで無かった。それだけ、一人ひとりが危機感を持っているということだ。

■全国各地で声と行動を起こし、さらに包囲を強めよう!
 トイレ使用すら不当な制限をする体制をしき、障害者を締め出して開催した部長会議。
 だが、結局通り一遍の説明に終始したらしい。さらには、出席者と質疑も一名で打ち切ったという。自治体からも反対の声が続々上がっている中で、質疑応答すらまともに持てなかったのだろう。「事実上の上限設定になる、撤回を」と国への緊急要望が、東京都を皮切りに、12の政令指定都市等から上がってきた。さらには、大阪府からは大阪府知事名で坂口厚労省大臣に対して、ヘルパー上限設定撤回と市町村生活支援事業・療育等支援事業の補助金打ち切り撤回の要望が出されている。坂口大臣の属する公明党は、大阪府では与党である。与党の一角を占めている大阪府の知事から、厚労省大臣に対して要望が出されたインパクトは大きいと言えよう。
 厚労省は、今回の交付基準の設定について「自治体間の公平性を確保する。遅れている自治体の底上げをする」と「理由づけ」をしている。障害者はもちろん、支援費制度の実施主体である自治体に対してすら「説明責任」を果たそうともせずに、「何を偉そうなことを」と思わざるをえない。
 障害者の予想をはるかに越える怒りの声、そして、自治体からも撤回の緊急要望が続々あがる中で、説明すら出来なくなっているのだろう。
 今回の一見強硬な姿勢は、決して厚労省の「強さ」の現れではなく、向こうの余裕の無さの現れだ。現在のところ、厳しい情勢であることは変わらず楽観は禁物だが、継続した行動と、全国各地からの障害者、並びに地方自治体からの反対の声によって、厚労省の包囲をさらに強め、頑迷に上限設定しようとする厚労省官僚の意志を何としても挫いていきましょう。

(事務局次長 尾上浩二)


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