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2000年5月に社会福祉法が成立しました。戦後最大の改正と言われます。特に、介護サービスを始めた多くの障害者福祉制度が、2003年から大きく変わっていく予定です。
これまでの「措置制度」から、「利用契約型」と言われる制度に変わります。
新しい制度の中心は、支援費支給方式です。厚生労働省の説明では、次のように言われています。
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障害者福祉サービスの利用について支援費支給を希望する者は、都道府県知事の指定した指定事業者・施設に直接に利用の申込みを行うとともに、市町村に支給の申請を行う。
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市町村は、支給を行うことが適切であると認めるときは、支給決定を行う。
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都道府県の指定を受けた指定事業者・施設との契約によりサービスを利用する。
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本人が決定の範囲内で障害者福祉サービスを利用したときは、利用料の全体額から、本人及び扶養義務者の負担能力に応じて定めた利用者負担額を控除した額を支給する。ただし、当該助成を指定事業者・施設が代理受領する方式となっている。
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本人及び扶養義務者は、指定事業者・施設に対し、障害者福祉サービスの利用に要する費用のうち自己負担分を支払う。
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| これまで(=措置制度) |
行政が措置委託先と認めたところのサービスを利用する形
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| これから(=支援費支給方式) |
利用者が自ら指定事業者を選び契約する形(財源が税と保険という違いはありますが、利用の仕組みとしては介護保険に似た仕組みです)
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「選択の幅が広がり、利用者と提供者の対等な関係が構築できる」と厚労省は説明しています。
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■「利用者本位」、「選べる制度」というけれど
−市町村でのサービス基盤整備が課題−
この新しい制度の特徴として、「利用者本位」、「選べる制度」が言われてきました。しかし、本当に障害者が主体的に必要なサービスを選び利用していくためには、十分なサービス量と供給主体が無ければなりません。 例えば、障害者計画が策定されている市町村は約6割、ホームヘルパーの人数などの数値目標も設定している市町村は全体の4分の1に過ぎません。また、1995年〜2002年までの国の障害者プランの達成状況を見てみると、入所施設の整備が中心で、在宅福祉や地域生活支援サービスの整備の遅れが目立っています。(例えば、知的障害者の入所施設は1998年にほぼ100%達成しているのに対して、グループホームの達成は5割強です)
このような状況のままでは、サービスを選び利用しようとしてもできるはずはありません。今回の社会福祉法改正で、障害者福祉サービスは基本的に市町村の仕事になります。市町村でのサービス基盤をつくっていくことが大きな課題です。
■自分達で自立生活と必要なサービスをつくりだそう 介護保険の導入の際に、「保険あってサービス無し」という指摘がされてきました。介護保険があっても使えるサービスが無ければ意味がないということです。 障害者の支援費支給方式について言えば、「サービス無くして選択無し」「サービスがあって、財源無し」ということになります。 一つ目は、障害者のニーズに対応したサービス供給主体があるのかということ。これまでの措置制度と違って、指定事業者から障害者がサービスを選ぶということになります。しかし、障害者のニーズに対応して、自立生活や地域生活に必要なサービス提供できるところがどれくらいあるでしょうか?自分たちで必要とするサービスを作り出さない限り、選択はありません。 二つ目に、財源の問題があります。支援費支給方式では、まず必要なサービスが無ければ話になりません。その必要なサービスを作り出した上でも、そのサービスに対応した支援費が支給されるかどうかが次の問題になります。市町村で障害者サービスの財源を確保し、必要に応じて支援費が支給されるようにする必要があります。
■地域から自立生活・権利確立の当事者運動のネットワークを
−サービスと運動は車の両輪
支援費支給方式に対応して、2003年から指定事業制度が始まります。これまでの行政が認める団体への措置委託方式から、一定の指定基準を満たした場合に認められる方式です。この指定基準の具体的な内容はまだ決まっていません。地域で活動してきた自立生活センターや作業所等が認められるような基準であることが求められます。 同時に、事業者を指定するのは都道府県であることに注目しておく必要があります。一方で市町村で柔軟に指定していく方式(特例居宅支援)を認めさせていく必要がありますが、もう一方で都道府県単位のネットワークがきわめて重要になってきます。 都道府県を単位にして自立生活・地域生活を目指す障害者団体がネットワークをつくり、NPO法人等を取得できれば、そのNPO法人で事業者指定を受けられます。そうすれば、それぞれの市町村では、そのNPO法人の支店のような形で展開することも可能になります。 さらに、支援費支給方式では、利用者と事業者が契約する形を取りますが、そのための利用援助の仕組みが無ければなりません。障害者一人ひとりのニードを中心にして、自己決定を支援していく活動が必要になります。さらに、当事者の立場に立った権利擁護活動も重要な活動です。 そうしたサービスや活動を自分達で作り出していく動きと、それに対応した財源を確立させていくための運動が必要になってきます。必要なサービスをつくることと、制度・財源を確立していくための運動は車の両輪です。そうした活動を進めていくためにも、地域からの自立生活・権利確立の当事者のネットワークをつくりだしていきましょう。 |