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2002年5月27日
支援費全国行動交渉議事録



(課長による冒頭回答)
●基本事項について
1.「利用者の権利性を明記する制度」とすること
 支援費は、利用者の自己決定・自己選択を尊重するように導入。これまでの措置制度は行政の裁量の範囲で行うことになっていた。支援費制度になることによって、サービス提供者と利用者は契約関係を結ぶことになる。そのために、利用者は契約に基づき法的な権利としてサービス提供者に求めることができる。
 また、利用者は市町村に対して支援費を申請することができるようになる。その申請に対して、市町村が不支給を行う場合は、文書でその理由を明確にする必要がある。提供体制がないから仕方がないではなく、提供できるように基盤整備に取り組まなければならないことになる。

2.施設入所者の地域生活移行、地域生活支援について
 平成15年度の予算の中で、地域生活支援が充実するような形で予算を組んでいきたい。脱施設・地域生活支援は、新障害者プランの重点でもあり、その内容も大きく関係してくる。

3.数値目標を設定した市町村計画策定
 新障害者プラン策定等もふまえて、今後市町村に対して指導をしていきたい。

4.精神障害者に対する福祉サービスを他の障害者と共通のシステムとすること。
 精神障害者の場合は、元々、措置制度ではなかったこと、並びに先に精神保健福祉法の改正がなされていたことなどにより、支援費制度には入らなかった。今後の法改正の中でになる。

●要望の具体的事項について
1.自立・社会参加支援サービスの創設、当面の全身性障害者介護人派遣事業の組み入れ
 平成15年度の予算要求の中に反映させたいと考えており、支援費に移行しても、今より後退することが無いようにしたい。

2.勘案事項から「介護を行うものの状況」「サービス提供体制の整備の状況」の削除
@「介護を行うものの状況」
・法律に明記されており、削除には法律を変える作業が必要で、すぐには無理。
・同居人で介護する人がいる場合にはおのずから違ってくる。同居人に介護してもらいたくない場合は他のヘルパー利用など、利用者の意向に沿った支給決定がなされるよう市町村に伝える。本人の意向は無視できない。
A「サービス提供体制の整備の状況」
・例えば、通所できるエリアに施設がない場合は支給できないという決定を出さざるを得ない。利用もできないのに空手形を乱発できない。しかし、不支給決定のなかに「整備ができていない」ということを明記する。これで市町村に提供体制の整備努力が生じ、いつまでも放置できない。できるだけニーズを充足する義務ができ、一度は許されても、二度、三度は許されない。この「整備状況」の記述が市町村に対して「免罪符」にならないようにしたい。

3.不服申し立てと第三者審査機関の設置
・法律にはないので、将来の検討課題。ただ、行政手続法に基づく不服審査はできる(注 当該市町村に対してのみ)。また、障害者ケアマネジメント実施機関に相談され、第三者である障害者ケアマネジメント実施機関による意見をもとにして、市町村と交渉をするなどもできる。

4.施設入所者の市町村による意向把握、地域生活への移行支援
 市町村が、施設入所者の意向を把握していくのは当然のことである。支援費は利用者の意向に基づいて、申請−支給がなされる制度である。

5.支援費の支払いの本人受領、代理受領を利用者の選択とすること。
 利用者が償還払いを望み、市町村が判断した場合は、本人に対して支給することも可能である。このことは法律にも明記されている。

6.利用者負担を本人所得に基づいて行うことを基本とすること
・扶養義務者からの徴収は法律に明記しており、すぐ変えるのは無理。介護保険みたいな保険制度では扶養義務者負担がなくなる。
・利用料の設定にあたっては、障害者本人の所得を基本におき、補完的に扶養義務者から徴収することになる。その扶養義務者の範囲は、施設サービスとの整合性が取れる方向にしていきたい。(注 施設サービスの費用徴収は、1986年の大衆的な運動により、扶養義務者の範囲から親、兄弟が外され、「配偶者・子ども」になっている)

(課長退室後)
●行動参加者より
・兵庫の市町村は震災によって大変な財政状況になっている。そんな状況の中で、本当に障害者の意向に基づいた支援費が支給されるのか、はなはだ疑問。市町村で基盤整備が進むように国が支援するべきだ。
・今、自治体で行われている全身性障害者介護人派遣事業はどうなるのか?私たちの生活がかかっている、明確に答えるべきだ。
・「提供体制が不十分」ということが明確になり、市町村は基盤整備を進めることになるとの回答だったが、特に、町村部ではそんなことはありえないのではないか?
・障害者ケアマネジメント実施機関に相談して市町村に働きかけたらよいとの回答だったが、地元の市町村障害者生活支援事業は●●福祉協会で、障害者の意見に基づいたニード把握なんてとてもやりそうにない。
・精神障害者がなぜ支援費の仕組みにならなかったのか、冒頭回答ではまったく不十分で分からない。


●冒頭回答を受けての再提起、確認
 ◆「整備状況」
・「提供体制の不備の項目が免罪符とならず、一度目は許されても二度三度は許されない」との課長の言葉をどう担保するのか。
〜準備室係長 昨年度の支援費事務大要の中にも、市町村が基盤整備に努めることを書いている。(注 昨年8月の支援費事務大要の中に書かれている、次のわずか2行の記述のこと。「※ なお、サービスの基盤整備は重要な課題であり、支援費制度導入の趣旨を踏まえ、都道府県及び市町村は基盤整備に向けてより一層取り組む必要がある。」)
 
 →(行動)
  ・2行だけの尚書きだけでなく、通達などを出すべきだ
  ・出す場合はこちらと相談してくれ
  ・課長が冒頭で回答したように、この項目は市町村に免罪符を与えたものではないこと、一度目はあっても二度三度、これを理由に支援費を支給しないことは認められないということを、そのまま書くべきだ。

  →(厚) ・課長による冒頭回答が反映されるように相談する。文案についても、協議する。

◆「審査機関」 
・(厚)市町村の支援費支給決定に不服がある場合の相談は、市町村指定のケアマネジメント機関にするのが現実的
(行動)・市町村の決定を覆す権限があるのか
・事務処理要綱の中に明記すべきだ 
・地域によっては当事者ニードをふまえないようなケアマネジメントをするような機関も考えられる。また、そもそも実施機関が無い地域もある。こうした実情をふまえるべきだ。
 →(厚) 今後、文章等については皆さんと協議していく。

◆全身性介護人派遣事業
(行動)
・現在、国庫事業で2分の1をまかなっているが、支援費になったらどうするのか。
・今日の回答では不十分。6月には指定事業者の説明会が始まり、10月には支援費の申請受付が始まる。その直前になっても、まだ決まらないというのはおかしい。いつ明らかになるのか明確にせよ
(厚)
・仮単価が概算要求が決まる8月には明らかになる。10月から事業者を指定していくことになる。
(行動)
・サービスを後退させないための課題としてどのようなことがあるのか?
(厚)
・@介護者の資格問題
 A居宅介護支援費の類型として、身辺介護、家事、移動外出、その他となっている。その他の部分で、現在の全身性障害者介護人派遣事業をどう位置づけられるか。
 B介護者の登録先として市町村がなっているところもあるのが現状の中で、指定事業者・登録先がどうなるか
といった検討すべきことがある。
(行動)課長が回答した現行サービスを後退させないということを、しっかりとやってほしい。

◆代理受領
(行動)
・市町村がOKと言ったらOKだけど、なかなか認められないのではないか?
→(厚)法律上、明記されているので可能であるが、国から市町村に対して、個別に「本人の要望を尊重しろ」とはいえない。すでにQ&Aでも本人受領の条件なども書いている。
(行動)国がいいことを言っても地方(現場)までおりていない。国の姿勢が重要で、通達をだせ。少なくとも、これからつくる事務要領の中に入れるべきだ。
→(厚)事務要領の中に入れるか検討

◆施設入居者の意向把握
・課長の冒頭回答では、施設入居者の意向把握を市町村がするのは当然だと言っていたが、多くの市町村では「そんなことは無理だ」と受け止めている。この点についても、今後の事務要領や文書の中で明記してほしい
→(厚)今後、検討し、皆様と協議する。

◆扶養義務について
(行動) 10月から支援費の申請受付が始まる。利用者にとっては、どの程度の自己負担になるかは大きな問題。もう直前なのだから、施設サービスとの整合性を取る方向、すなわち、少なくとも親兄弟は外すと明言すべきだ。
→(厚)来年度予算に関わることなので、8月の概算要求までは明言できない。

(行動)厚生省としては、親兄弟を外す方向で頑張るということでしょう。
→(厚)これからのことなので…


●準備状況について
◆現状のスケジュール
 ・政省令施行、運営基準施行などを準備
 ・事務処理要綱作成作業 
秋  : 概算要求
12月 : 予算案決定
1〜3月:具体的支援費額の決定

以上

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