2000年11月24日

外務省 人権難民課 御中

DPI(障害者インターナショナル)
日本会議 議長 山田 昭義

質問書

国連の「障害者の十年」が終わり、8年近くが経過いたします。この間、障害者の機会均等化に関する基準規則(以下、基準規則)のモニタリング活動に象徴される地球規模の動きと、「アジア太平洋障害者の十年」、OAS(米州機構)における権利条約の制定、「アフリカ障害者の十年」などに代表される地域レベルの取組みという、大きく2つの流れが世界の障害者を取り巻いています。

 「アジア太平洋障害者の十年」が実施されたことで、各国で障害者権利法が制定され、当事者組織が結成されるなど一定の成果を生みだしてきました。しかし、具体的な生活向上や権利獲得に向けて更なるプログラムを同地域で実施していくべきであると、DPIをはじめとする各方面から指摘されています。最近の経過としては、昨年11月のRICAP(アジア太平洋機関間委員会)障害者問題小委員会で、DPIアジア太平洋ブロック評議会から、「アクセスの十年」をポスト「十年」のプログラムとして提案しました。この提案は、本年5月の同小委員会で「障壁からの解放(Freedom From Barriers)」という名称で合意を得ております。
2001年春に開かれるであろうESCAP(アジア太平洋経済社会委員会)総会をはじめ、今後日本政府がこうした当事者組織の声に対してどのような考え方でのぞんでいくのか、アジア太平洋地域における日本政府の対応が注目されています。
また、3月に中国で開かれた世界障害者NGOサミットで、障害者の権利条約についてNGO側からの提起がなされて以降、国連を舞台に中国政府などが権利条約の制定を提案していることはご承知のことと思います。一方、障害者の機会均等化に関する基準規則のモニタリング活動などを通して、基準規則の条約化に向けた議論もおこっています。
こうした動向を見ると、2002年10月に札幌市で開催が予定される第6回DPI世界会議札幌大会は、世界の障害者を取り巻く環境を変えていく上で強いインパクトを与えるものになることは間違いありません。同会議を実施する国の政府として日本政府がどのようなイニチアシブを世界でとるかが注目されます。
今後、DPIの国内組織であるDPI日本会議といたしましては、貴省をはじめ各機関と連携を取って障害当事者の声を外交政策に反映させていきたいと考えております。
この度は、アジア太平洋地域における障害者施策と国連を舞台にした権利条約を巡る動きについて、下記のように質問致します。

【質問項目】

1.日本政府として、アジア太平洋障害者の十年が終わりを迎えようとしている中で、これに続く具体的な障害者の権利獲得と生活向上を目指すための新たなプログラムの必要性をどのように考えているのか。

2.日本政府は今後、アジア太平洋地域での国際協力の中で、障害者問題についてはどのような姿勢で取り組んでいくのか。

3.世界的に、障害者に関する国際条約の必要性がNGO側から言われるようになってきたが、日本政府としてはこれをどの程度承知し、どのように受け止めているのか。

4.本年9月に国連総会第3委員会で障害者の権利条約について、中国や南アフリカなどから言及がなされたと聞いているが、日本政府はどのように承知して、どのように対応したのか。また、今後同種の議題が出されたときにはどのように対処する方針なのか。

5.本年4月の国連人権委員会における決議文中、「2002年に日本で開催されるDPI世界会議をはじめとする障害者に関する国際的会議の開催を歓迎する」と謳われているが、どのような認識をもっているか。
以上

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