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第6回DPI世界会議


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第6回DPI世界会議札幌大会報告集 世界の障害者―われら自身の声

トップページ活動内容活動方針と前年度活動報告2005年度活動方針
 


重点課題 1)地域生活支援(介助保障等) 

 「自立支援法」に関する実質的な国会審議が、5月の連休明けから始まっている。審議入りに焦点を当てて、5月12〜13日と全国大行動が開催された。また、同日、JD(日本障害者協議会)主催による日比谷公会堂・日比谷野外音楽堂で「自立支援法を考えるフォーラム」が開催され、DPI日本会議も賛同団体となった。全国大行動に2000名、JDフォーラムに6600名の参加者があり、厚生労働省〜日比谷公園周辺には9000名近くの障害者や関係者が結集し、文字通り、障害者パワーが日比谷公園を埋めつくした。障害者分野で、これだけの大規模な大衆行動は初めてである。
 さらに、5月18日には30都道府県100カ所で、全国一斉行動が繰り広げられた。
 こうした一連の大衆行動や、地元議員への要請行動の結果、これまでの国会審議では、与野党問わず批判が相次いでいる。また、参考人質疑が行われ、DPI日本会議からは尾上が意見を述べた。ただ、知的、精神の当事者の参考人招致や地方公聴会は未だ実施されておらず、引き続き求めていく必要がある。
 「自立支援法案」についての慎重審議を求めるとともに、その問題点を明らかにしていくために全国大行動実行委員会を基軸に大衆的な運動を強め、「われら自身の声」をさらに高めていく。それと平行して、障害者8団体で確認されている5つの課題について幅広い取り組みが求められる。
 法案についてどのような決着がなされるにしても、私たちは障害者の地域生活の後退を許さず、さらに前進させていく取り組みを進めていかなければならない。
 法律審議と平行して進められる、政省令案に対しても粘り強い交渉、働きかけが必要となってくる。
 また、身体、知的、精神のいずれのサービスも実施主体は市町村となることをふまえて、各地自治体への働きかけを強めていくことが重要である。「これまでのサービスを後退させない」ことを確認していくとともに、「市町村認定審査会の設置や運用(非定型の個別審査を止めさせる等)」、「移動介護の確保」や「地域生活の場としてのグループホームの継続」、「福祉・医療の負担見直しに対する自治体独自施策創設」等を求めていくことが必要となる。さらには、2006年度中に策定予定の市町村障害者福祉計画に対しても、重度障害者の地域生活、施設からの地域移行、谷間の障害者も含んだ施策等が重点課題として盛り込まれるようにしていく必要がある。
 さらに、今回の介護保険の見直しでいったんは見送られた「被保険者の拡大」についても、2009年度実施をメドに、2006年度中に結論を出すための「新たな検討の場」を設けると言われている。自立支援法は将来の介護保険との統合と三位一体改革(一般財源化)を見据えて検討されている節があり、引き続き、予断を許さない状況が続くと思われる。私たちの基本視点である、「重度障害者の地域生活」、「施設や病院から地域生活への移行」を進めるという立場からの提案と運動が、今後も重要となってくる。
 こうした国、議会、自治体に対する働きかけを当面進めていくとともに、障害者の地域での自立生活を確立していくための政策、制度、システム、財源確保等について、私たちからの構想をまとめていくための調査研究活動を、障害者政策研究集会や全国行動実行委員会等と連携の下に取り組んでいく。

 

重点課題 2)障害者差別禁止法の制定に向けて 

 DPI日本会議としては、障害者差別禁止法の制定に向けて主に二つの取組みを行ってきた。一つは障害者政策研究全国集会実行委員会、もう一つはJDF(日本障害フォーラム)関連の取組みである。

○政策研関連の取組み
 政策研では、DPI日本会議が「差別禁止法」作業チームの事務局を担当し、障害をもつ当事者の視点に立った差別禁止法要綱案の作成(2002年10月)と見直し作業を続けている。今後も要綱案(第3次案、2004年12月)についての学習や議論、見直しのための検討作業を多くの団体や個人との間で行いながら地域に広げていくことが課題になっている。

○JDF関連の取組み
 2004年10月に正式発足したJDFでは、課題別専門委員会として「障害者の差別禁止と権利法制に関する専門委員会」が活動をはじめている。同専門委員会では、2005年度事業計画において、「国連での『障害者権利条約』の動向を注視しつつ、世界50カ国以上の国々ですでに制定されている「障害者の差別禁止および権利に関する法制」等を参考にし、また国内の各方面ですでに行われている議論を参考にしつつ、日本における障害者の差別禁止と権利法制度のあり方を研究し、障害者権利法制度の整備に努めるとともに、新たな法制の実現をめざし、以下の活動を行う。」としている。
@研究集会の開催 
日本および諸外国の障害者の権利にかかわる法制についてそれぞれの特徴と問題点を精査し、また各方面が作成した法案について検討を行い、JDF としての差別禁止法のあり方を策定する。
A国連における障害者権利条約の審議動向の検討、および国内現行法との関連性の整理 
国連の第6回および、第7回特別委員会の審議予定にかんがみ、審議が予想される条文について、第3回、および第4回特別委員会で審議された論点などを整理し、国内障害者法制との関連性を明らかにし、コメント等を付記した討議資料の作成を障害者権利条約に関する委員会と協力の下に行う。
B障害者の権利に関する諸問題について、適宜研究会を開催 
  ア 障害者の権利の諸問題(例:働く、自立生活、社会参加等)
  イ 障害特性にかかわる権利について(例:手話、精神障害者の権利擁護等)
 特に上記の(1)の研究集会のテーマでは、差別禁止と権利法制に関する内外のテーマを設定し、来年2月をめどに、障害者差別禁止法に関するJDFとしての提言のとりまとめを行う予定になっている。政策研の「差別禁止法」作業チームで積重ねてきた成果を踏まえて、JDFの取組にも積極的に関わっていくことが必要になっている。

○障害者差別禁止条例の必要性
 現在、宮城県、千葉県において検討作業が進められている障害者差別禁止条例づくりの動きは、関係方面から注目を集めている。実効性ある条例にしていくための重要な論点(差別の定義や県の責務、差別や人権侵害に対する救済の手続等)に対して、各県の状況を追いながら、DPI日本会議としての意見や対案等を提起することが必要になっている。

○障害者差別禁止法の制定の必要性を訴える全国行動
既存の法制度において、政府自ら進んで差別禁止法案を国会に上程することはあり得ない。かろうじて、条約批准時に問題となる程度であると考えられる。
しかも、現在のところ、差別禁止に関しては、条約先行型で進行しているが、条約の制定によって、即座に差別禁止法制定が義務づけられるという関係にはない。
障害者権利条約特別委員会の新議長に就任したドン・マッケイによれば、来年2006年秋には、国連総会に権利条約を提起したいと言っているとのことで、条約の制定が早まるかもしれない情勢である。その上で、政府が、現行法制をいじくらないまま、対応可能として、あっさり批准すれば、こちら側としては、差別禁止法制定運動の山場を失ってしまう可能性がある。そうすると、条例先行型の運動を何年も続けなければならなくなってしまうことも十分予想されるところである。 従って、条例制定等の具体的課題を結集軸とした地方での差別禁止法制定運動を早急に立ち上げる必要性がある。

 

重点課題 3)交通バリアフリー法見直しに向けて

 2000年に成立した交通バリアフリー法により、駅におけるエレベーターや多目的トイレの設置、路線バスにおけるノンステップバスの導入が加速された。また、これまで交通のバリアフリー化計画は、国が主導してきたが、同法により一定の条件がそろえば、市区町村が交通バリアフリーに関する基本構想を策定できるとされた。だが、法施行後5年目を迎える2005年3月現在でも、策定された基本構想は200にとどまっている。同法の基本方針で2010年までに一日の乗降客5000人以上の鉄道駅舎バリアフリー化が打ち出されているが、このペースでは到底実現はおぼつかない。
 2005年の今年は、同法の付則に取り入れられた同法の見直しの時期に当たる。
 この間、問題点として浮上してきたのは、以下の諸点である。
1.同法では、「移動権」が明記されていないために、一定のバリアフリー設備があるにも
 かかわらず、障害者の社会参加に対する無理解や偏見による不接遇で「乗車拒否」が相次いだ。また、対象が、障害者の内、身体障害者だけに限定されている。
2.駅や車両における設備の未設置や不接遇により、多くの障害者が怪我や重症を負った。例、「車いす対応エスカレーター」からの転落事故・チェアーメイト(キャタピラ式階段昇降機)による転倒事故・ノンステップバスのスロープ設置ミスによる転倒事故や依然として、繰り返されているホームゲート未設置による視覚障害者のホームからの転落事故等。
3.交通バリアフリー進展の一つの指標であるエレベーター設置駅数・ノンステップバス導入台数の地域格差が大きく広がった。路線バス、地下鉄、鉄道、等がバリアフリー化されている地域とそうでない地域における障害者の移動量と安全性の格差が大きくなった。鉄道や路線バスの移動手段それ自体の廃止や、無人駅化、車いす対応バス路線における時刻の非固定・非表示など、新たなバリアの発生とも言える問題点が浮き彫りになった。
4.市区町村における基本構想は200近く策定されたが、事業計画等も含めた実質的な当事者参画については、未だ進んでいない。

以上の問題点を解決するために、今年度は、下記の諸活動を行う。

○【政策提言活動】として 
 できるだけ多くの人たちと共に交通バリアフリー法の見直し点を出し合い(2004年度に立ち上げた交通バリアフリー法改正プロジェクトの活用)、特に以下についての議論を交わし、それを共有化することにより、よりよい改正交通バリアフリー法につなげる。
 @移動の権利の明確化
 A障害種別を越えた対応や障害者以外の移動制約者などを踏まえての法律の対象拡大
 B既存物への実効性確保
 C切れ目のない移動を考慮したSTS(移動サービス)の位置づけの明確化
 Dノンステップバスやホームドア、可動式ホーム柵推進等の移動円滑化基準等の改善
 E移動制約者の利用に際しての接遇等の改善
 F見直し・基本計画など全てにおけるプロセスへの当事者参画推進 

○【調査研究活動】として 
 以下の調査および付随する活動を行なう。
@交通バリアフリー法の下で、国内の障害者は、どのような問題に直面しているのか、地域別アクセス力の数値化等の第一次定点観測調査
A「乗車拒否」問題について研究・分析を行い、移動権の必要性について訴える活動
 B交通バリアフリー設備の地域格差を縮める方策の模索
C既に策定公表された基本構想の問題点・評価を行い、残された基本構想策定対象に生かす

 

重点課題 4)精神障害者関連の動き

○自立支援法に関する問題
 障害の種別を超えた活動を今後継続していくために、お互いの障害をもっと理解し合うことが重要になっている。政府に対する行動をもっと力強いものにしていくためにも、どんな歴史・文化・生活をもっているか、当事者同士で理解し合う関係つくりをしていかなければならない。その中には自立支援法においても対象外とされている、難病、てんかん、自閉症、高次脳機能障害やユニークフェイス等も含めた、これまで以上の広範な連帯が必要である。また、社会に対して、障害種別を超えた連帯・協同を主張する活動を展開していかなくてはならない。私たち自身の手で、当事者のニードを明らかにしていく作業を進めていくことも検討していきたい。
 2005年は精神保健福祉法見直しの年に当たるが、自立支援法の関連法として精神保健福祉法改正事項がふれられるといった非常に荒っぽい形でしか提起されていない。さらに、来年度は医療法改正も予定されている。こうした動きに対して、当事者のニードと主張に基づいて意見提起を行っていく準備を進めていきたい。

○ピアサポート活動の発展と助成制度
 ピアサポート活動をさらに発展させていくとともに、国や自治体に活動に対する助成制度を引き続き求めていく。この問題は、単に助成制度を設けてほしいということにとどまらず、これまでの専門家と当事者・利用者との間の「上下関係」を伴った援助関係に対して、行政や専門家の意識を根本から変えていくという点からも進めていきたい。

○「心神喪失者医療観察法案」の実施無効化に向けた取り組み
 精神障害当事者・関係者の反対を押し切って成立させた「医療観察法」が、その施行期限を前にしても、未だに指定入院医療機関の必要数を確保できておらず、法施行前に「法改正」を行うという前代未聞の事態となっている。人として当たり前に生きられる社会環境整備こそが必要である。その意味でこの法律の無効化を図っていくことは、当事者をエンパワメントすること、福祉サービス・精神医療を向上させることと連動した課題である。

○その他
 障害者権利条約や差別禁止法制定の重要性、その意義を共有化し、精神障害者を取り巻く現実との関係を明らかにしていく取り組みを進めていきたい。
 また、障害を理由にした欠格条項撤廃の運動の成果として、公営住宅の単身入居は一定のメドがつきそうである。ただ、具体的な実施は自治体の判断に委ねられるところが大きく、単身入居枠の創設が全国各地で確実に実施されていくような取り組みが引き続き必要である。今後も、欠格条項撤廃に向けて、関係団体と連携を取りながら活動を進めていく。

 

重点課題 5)ともに生きる教育をめざして
〜これでいのか特別支援教育〜

 報告で述べているように、特別支援教育および発達障害者支援法に関しては、いずれも原則分離を変更するものではなく、世界の流れになっているインクルーシブ教育の理念からは程遠いものになっているという評価を持ち、パブリックコメントや見解の表明を行なった。
 私たちは、特別支援教育および発達障害者支援法で対象にされている人たちに対する「支援」とは何なのか。またさらなる選別と分離体制としてのレッテル張りと、「支援」が管理・監視につながる危険性を指摘しておかなければならない。
 一貫して、選別と分離、隔離教育に反対してきた私たちの運動は、どんな重度の障害をもっていても地域の学校で学ぶことを原則としてきた。インクルーシヴ教育が世界の主流となっている現在、日本では、いまだにそれが実現されないどころか、さらなる選別と分離体制を作ろうとしているのではないだろうか。
 私たちは、全国で行われてきた各地、各学校における「ともに生きる教育」の実践を集結し、地域の普通学校で学び育っていくシステムを創りとしての障害児教育に関連する法律や制度の改正をめざす必要がある。また、「支援」についても私たち側からする具体的な内容を示していく必要があるだろう。また、地域における支援のあり方、障害をもつ子どもたち自身への将来に向けた自立生活の支援、家族への支援など、多くの課題がある。
 しかし、一方的に対象児にされ支援の内容が決めつけられてはならないし、なによりも選別と分離だけに終わってはならない。
 障害者運動は、地域で共に生きる実践の取り組みの上に成り立ってきた。いまこそ、この法律の本質を見抜き、何がほんとうに必要な「支援」なのかを考える討論を行っていくことが求められる。

 

重点課題 6)国際活動・支援

 DPI日本会議は、世界、ブロックレベルのDPIと連携して、各種の国際的な課題に取り組んでいる。国連で議論が進んでいる障害者の権利条約の策定については継続して取り組むべき課題である。また、アジア太平洋地域での様々な貢献に加えて、世界銀行の委託プロジェクトが実施された中南米や、JICAの研修事業を実施中の南部アフリカにまで活動が及ぶようになってきている。これらの事業への責任の増大から、DPI日本会議事務局のみではカバーしきれない活動は、DPI日本会議の会員団体が分担する必要も生じている。

@障害者権利条約に策定に関する取り組み
 国連を舞台にした権利条約交渉も5回にわたって特別委員会が開催され、すでに中盤戦に突入している。デコボコ状態にある世界の人権格差をなくし、少しでもその水準をボトムアップすることが、この条約の基本的役割であるが、差別禁止を含む日本の権利法制にも重大な影響力を持つものになる事は明らかである。
 条約策定上の論点は多岐に上るが、@、締約国の義務 A、手話の言語性の肯定と法的効果 B、障害の定義 C、合理的配慮の欠如の位置づけ D、各論での合理的配慮の具体性(労働、教育、交通・建物アクセス、コミュニケーション、司法へのアクセス)E、法的能力(支援を受けた自己決定) F、同意なき強制隔離収容・強制介入(治療) G、性の認知と家族形成の平等性 H、自立生活と介護保障 I、教育における選択権の確保J、国際援助、協力 K、国内的モニタリング機構 L、国際的モニタリング機構等、主要な重要課題も数多く存在する。
 今後の見通しとして、すでに終わった第5回特別委員会に引き続き、2005年の夏に予定されている第6回特別委員会で各論的な条項のファシリテーター案がまとまるにしても、障害の定義、国際的モニタリング機構、国際協力のあたりは、来年早々の第7回特別委員会くらいまで持ち越す可能性が強い。こうした状況の中、条約として成文化のコンセンサスを得るには、早期の議論、意見集約が必要であろう。
 DPI日本会議としては、社会への完全参加と障害者の地域生活の実現に向けて、障害当事者団体として、積極的に関わる必要がある。具体的には、JDF条約専門委員会の担当団体として、日本政府に対して事前の学習会や交渉を通して、障害者の人権がより実効性ある形で条約に取り入れられるよう働きかけると共に、国内世論の喚起のための、地方イベントも含めて、条約への理解、並びに国内差別禁止法、虐待防止法の必要性を訴えていく活動が必要となる。

ADPI世界レベルの活動に関して
 DPI日本会議では、引き続き、中西正司常任委員をアジア太平洋ブロック議長として世界へと送り出していく。
 来年秋には第7回DPI世界会議の開催が南アフリカ共和国で予定されている。2002年の札幌での開催準備状況からみても、札幌ほどの大規模な会議は望めないかもしれない。しかしDPI組織(南アフリカDPI―DPSA)への支援という意味でも、多くの人が参加すべく、それぞれの会員団体が参加を予定に入れて準備をすすめることが望ましい。
 
Bアジア太平洋地域に関して
 DPI日本会議では、引き続き、中西正司常任委員を世界財務役員およびアジア太平洋ブロック議長として世界へと送り出していく。
 先日、アジア太平洋ブロック総会がタイで開催され、引き続き、中西正司常任委員がアジア太平洋ブロック議長に選出されるとともに今後5年間の行動計画も採択された。 
 また、今回のDPI日本会議の総会にあわせて開催された第2回DPI北東アジア小ブロック会議をモデルに他の小ブロック会議開催も予定されることとなった。この小ブロックを行動計画実施の牽引力と位置付け、この行動計画が実現するように、DPI日本会議としても技術的な支援を行っていく。 
 今年度実施を計画している研修事業は以下の通りである。
時期 内容 7月 ダスキンアジア太平洋障害者リーダー育成事業研修生受入 7月〜8月 第4期「南部アフリカ地域障害者の地位向上」(JICAとの契約事業) 10月 韓国青年学校研修生受入 4月〜12月 ニカラグア・セントルシアでのインクルーシブ開発(世界銀行との契約事業)  また、スマトラ沖地震被災者への車いす贈呈などの支援やパキスタンDPI支援のためのピアカウンセリング講座の開講は、DPI日本会議の会員団体が行った地域協力の一例であるが、DPI日本会議事務局と会員団体が協力してアジア太平洋地域での協力活動を展開していく。

 

2.その他の事業方針

1)政策提言事業 
○障害者の所得保障に関する取り組み

 障害者の所得保障に関する充実が叫ばれてはいるが、具体的な政策提起や運動の取 組みまでには現在のところ至っていない。こうした状況の中で、今回の自立支援法においてはサービスに対する負担の仕組みで、応能から応益への転換が図られようとしている。この負担の仕組みの変更への対応ということにとどまらず、障害者の地域での生活の充実を図る上で所得保障の充実は必要不可欠な課題である。新たな社会手当ての創設(住宅手当等)等も含めて現実的な道筋を図っていく。
無年金障害者問題に関しては、学生時に派生した事由により障害者となった者、ならびに国民年金未加入の被保険者の配偶者であったものに対象を限定した「特別障害者給付金制度」を設立して解決をはかろうとしている。しかしながら、この「給付金制度」では在日外国人が対象となっていない等、不備な点も多い。在日外国人障害者を含む全ての無年金障害者の解消に向けて年金制度の見直しを求めていく。 

○交通バリアフリー法の見直しに関する取り組み 
 「重点課題3 交通バリアフリー法見直しに向けて」を参照のこと 

2)調査研究事業 
○障害者の所得保障と自立支援策に関する調査研究への協力

 障害者の所得保障の現状分析と必要な自立支援施策の方向性を探ることを目的として国立社会保障・人口問題研究所の行う調査に協力していく。この調査は、国立の調査研究機関が行うものであるが、障害者の地域生活の充実を図る上で必要な支援の在り方と所得保障の関係を明らかにするためのデータを得ることを目的とする調査である。自立支援法案の施行に伴う影響をデータとして把握し、障害者の所得保障の方向を探るために役立つ調査であろうと考える。

○交通バリアフリー法下におけるアクセスに関する調査 
 「重点課題3 交通バリアフリー法見直しに向けて」を参照のこと

3)普及啓発事業 
○機関誌:編集体制の強化
 機関誌の作成において、編集体制の強化を図るため、外部から編集委員を招き、年4回の編集会議を定例化する。外部の編集委員を入れることにより、日本会議の活動の紹介にとどまらない、障害に関する様々な課題を適宜取り上げられる情報発信誌としてさらなる充実を目指す。また、発行時期を確定できるようスケジュール調整にも努める。

○ホームページ:内容の充実
 ホームページについては、わかりやすい目次(コンテンツ)および文章、見やすいレイアウトなど、内容の見直しを行うと同時に、バリアフリーなウェブサイトづくりを目指す。そのために、ホームページ作成のための人材を増やせるかどうかの調整も考えたい。
 
4)権利擁護事業 
○DPI障害者権利擁護センターの活動の支援

 権利擁護センターは、1995年に東京都地域福祉振興財団の助成団体として認められた。しかし、ここ数年、東京都における福祉関係のNPO活動の育成支援を行ってきた財団は、東京都の財政難を理由に事業の内容によっては市区町村に移管する方針を打ち出してきた。その影響を受けて、従来から広域型の事業として、市区町村の枠にとどまらない権利擁護活動を行ってきた知的、精神の当事者活動を行ってきた団体と協力して、東京都に対する継続的な財政支援を要請する取り組みを開始することになっている。
 DPI日本会議としても積極的な協力、支援を行っていく。
   
5)団体育成事業 
○加盟団体への支援、ネットワーク強化 

 大阪、兵庫などの関西圏の加盟団体を含めて、自立支援法案に取り組む関西実行委員会が結成され、多様な活動を展開している。これらの活動をふまえて、より多くの障害者団体と連携を強化することにより組織拡大と地方組織のブロック化に向けた動きを起こしていく。さらにDPI東京行動委員会も東京の若手の障害者を中心にネットワーク作りを進め、自立支援法案の学習等の地道な活動を継続している。今後、より広範な組織化を図るとともに、権利擁護、生活環境整備等の課題にも積極的に取り組み、ブロックとして機能させていく方向を目指す。
 
○地域団体への支援
 加盟団体からの要請に応じ、積極的に講師派遣等を行い、自立支援法などの法制度や各種障害者施策等に関する情報の共有化と各課題に対する運動の強化と拡大を進めていく。 

6)海外協力事業 
 「重点課題6 国際活動・支援」を参照のこと

 

3.組織体制整備

○会員の増大 
 2005年度も引き続き、正会員、賛助会員の獲得に務める。

○点字業務の組み入れ・職員の雇用 
 2004年度において定款変更を行ったことにより、10月をめどに正式に点字印刷事業を行う。同時に、日本会議において職員を雇用する準備を進める。
 
○財政及び予算執行 
 厳しい日本会議の財政状況から日本会議事務局から総会等への出席に要する旅費の支出を抑えるための努力と地方から常任委員会及び役員会等に出席する常任委員及び関係団体の負担軽減を図るために開催時期の設定を配慮することとする。
 また、職員採用により、社会保険の事業者負担など事務運営費が増大となるため、安定的な財源確保についても引き続き取り組んでいくとともに、懸案事項である寄付者が税制上の優遇措置を受けることのできる「認定NPO法人」の取得、定款第5条(1)のEに基づく「基金」の運用及び日本会議会員の会費減免に関する対応規定の検討を進めるなど財源基盤の確保を模索していく。

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最終更新日2005.8.10