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■ 重点課題 <国内課題>


精神障害者も自立生活支援へ、

パラダイム転換を

介護保険の改正作業が始まった途端、2003年4月からはじまったばかりの支援費制度と介護保険の統合化が厚生労働省から打ち出された。統合により精神障害者も含めた福祉の統合を目指すという。
 1995年の精神保健福祉法制定と同じようにならないか心配である。このときの法改正では障害者手帳が導入されただけの「福祉法」となってしまった。一方、医療の面では医療保険優先となり、措置入院費は70億円も減ったが、この財源が社会復帰、地域生活支援費に回されることはなかった。
 支援費制度に、精神障害者も含めるべきである。支援費制度も含めて、他障害と同じ質・量のサービスがないことは差別以外のなにものでもない。支援費制度にも課題はあるが、すくなくとも自立生活支援を根幹にしている。精神障害者も「自立生活支援」を受け、精神障害者本人が主権者となり、福祉サービスを選択し、決定していく、「利用者主体」のシステムを構築していく必要がある。
 心神喪失者等医療観察法関連の予算は55億円。退院促進事業の予算は7千万円程度。10年間で7万2千人の社会的入院者を退院させるといいながら予算の裏付けは見えない。7万2千人の人々の社会復帰・自立生活支援は社会問題であり、国の責任で行われなければならない。人間の深い心理は変えることが極めて困難でも、法律や制度は少数派の人々の人権を擁護するためにあってこそ、存在価値がある。日本の多くの法律・制度は全くその逆で、心神喪失者等医療観察法を筆頭に精神障害者を抑圧する側に有利に働くことが多い。
 精神障害者が地域で自立生活を全うすることがあたりまえになるためには、医療法の中の差別を撤廃すること、欠格条項を撤廃すること、他障害と同じ福祉制度にすること、などが必要だ。間近に迫った精神保健福祉法の改正に当事者の立場から積極的に意見提起をし、利用者が必要とするサービスを適切に利用できる状況を作りだす活動を行っていく。さらに、地域に障害者権利擁護センターができる根拠とするための障害者差別禁止法制定に向けた取り組みは重要である。

また、当事者活動の拠点としての精神障害者ピアサポートセンターの制度化も重要な課題として取り組んでいきたい。精神障害者ピアサポートセンターでは、運営、管理、経営そのものを精神障害者が担っている。自分たちの人生の主導権を取り戻してこそ、私たちは人間として復権していくのである。仲間の中で、「あるがままでいいんだ」と知り、自分本来の内なる力に気づく。そして、みんな旅立っていく。疲れたらまた帰ってきて、しばらく羽を休めていく。つまり、精神障害を持つ人々にとって、人生の港であり、「心の居場所」になっている。こうした精神障害者ピアサポートセンターを増やし、ネットワーク化していくことを活動方針としたい。
精神障害者に関する全ての法制度、社会システムを当事者主権のものとするパラダイム転換こそいま最も望まれるものである。